ソフトバンクモバイルは2013年3月25日、オンラインゲーム大手のガンホー・オンライン・エンターテイメントの普通株式を公開買い付け(TOB)により取得すると発表した。スマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」のヒットで業績を伸ばすガンホーをグループ内に取り込むことで、スマートフォン向けコンテンツの充実を図る。

 買い付け価格は1株34万276円で、大証JASDAQ市場に上場するガンホーの前営業日の終値(株式分割後の実質株価ベースで46万2000円)より26.35%安い。買い付け予定数の上限は7万3400株。既にガンホーの大株主であるアジアングルーヴが7万3400株分をTOBに応募することで合意しており、TOB成立は確実である。ガンホー取締役会も同日、TOBに対する賛同意見を表明した。

 現在、ソフトバンクBBがガンホー株式の3分の1超を保有している。TOBが成立すれば、ソフトバンクBBとソフトバンクモバイル保有分を合わせてソフトバンクグループがガンホーの議決権の58.50%を占めることになり、ガンホーはソフトバンクの連結対象となる。

 ガンホーの孫泰蔵・代表取締役会長は、ソフトバンクモバイルの孫正義・代表取締役社長の実弟。ガンホーはTOB成立後も大証JASDAQ市場上場を維持する。役員体制も変更せず、経営の独立性を維持する方針である。

[ソフトバンクモバイルの発表資料]
[ガンホーの発表資料]

■修正履歴
第3段落でTOB成立後のソフトバンクグループによる議決権比率を52.13%としていましたが、正しくは58.50%です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。[2013/03/25 22:10]