写真●Wyse D classの外観
写真●Wyse D classの外観
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 ワイズテクノロジーは2013年3月25日、Windowsベースのシンクライアント端末の新機種「Wyse D class」(写真)を発表、同日出荷を開始した。ハイエンド機種「Z class」のI/O拡張性を簡略化した廉価版に相当し、価格性能比を高めた。価格はオープンだが、編集部推定価格は3万円台後半から4万円台前半。開発会社は米Wyse Technology。

 OSにWindowsを採用して汎用性と性能を高めたシンクライアント端末である。専用チップを用いたシンクライアント専用機(ゼロクライアント)と比較すると、Windowsの汎用ソフトウエアが動作することで各社のシンクライアントプロトコル(Citrix ICA、Microsoft RDP、VMware PCoIP)を利用できるメリットがある。さらに、x86系のCPU/GPUを使っているので、グラフィックス処理能力が高い。

 Windows搭載の汎用シンクライアント端末の中でのD classの位置付けは、ハイエンドに近い性能を持ちつつ価格性能比を追求した機種、というもの。ハイエンド機種であるZ classと比べると、CPUをAMD G-T56N(1.65GHz)からAMD G-T48E(1.4GHz)へ変えたことで処理性能を若干下げたほか、USBポートを6個(USB3.0×2、USB2.0×4)から4個(USB2.0×4)に省略するなどI/Oの拡張性を簡略化した。

 さらに、きょう体も小型化/軽量化した。Z classが高さ200×幅47×奥行225ミリメートル、重さ2.7キログラムなのに対して、D classは高さ170×幅40×奥行185ミリメートル、重さ0.93キログラムになった。

 なお、新機種のD classは、搭載OSに応じて、Windows Embedded Standard 2009を搭載した「D90DW」と、Windows Embedded Standard 7を搭載した「D90D7」の二つのモデルを用意している。