NTTドコモは2013年3月21日、2012年4月1日にさかのぼって適用する2012年度の携帯電話接続料を発表した。音声通話の接続料は前年度比4.3%減の0.067円/秒。2011年度は前年度比約22%減だったが、通話量の減少で下げ傾向が止まりつつある。パケット通信の接続料はまだ計算中としている。

 携帯電話の接続料は、携帯電話網を利用した際に他の通信事業者が支払う料金のこと。例えばA社の携帯電話からB社の携帯電話にかけた場合、A社はB社の携帯電話網を使うことになる。A社はユーザーから徴収した通話料の一部をB社に接続料として支払う。接続料は設備費用(原価+適正利潤)をトラフィック(通話量)で除算することで算出しており、分子の設備費用は低減しているものの、分母の通話量も減少傾向にあるため、2012年度はわずかな下げにとどまった。

 なお、同社は従来、相互接続点(POI)と契約者回線が同一区域の場合は「区域内」、それ以外の場合は「区域外」として接続料をそれぞれ設定していた。だが2011年度にコアネットワークのIP化が完了。区域内外の統一運用に切り替わったため、2012年度から区分を廃止して一律の料金を適用することにした。冒頭の「4.3%減」も2011年度の区域内と区域外の加重平均値と比べた数値となる。