米IHS傘下のiSuppliは現地時間2013年3月19日、韓国Samsung Electronicsの最新スマートフォン「GALAXY S 4」の原価分析結果を発表した。それによると、ストレージ容量16GバイトのHSPA＋対応モデルは、BOM（Bill of Material：部品表）に基づく部品原価が約236ドル、製造コストを含めると約244ドルと推測され、現行機種の「GALAXY S III」より約30ドル高い。
IHSによれば、GALAXY S 4は同S IIIと比べ、特にディスプレイ、センサー、プロセッサが強化され、コスト増加につながった。
最も高い部品は5インチの米Corning製フルHD「Super AMOLED」ディスプレイ（解像度1920×1080）で、推定原価は75.00ドル。アプリケーションプロセッサはSamsung独自の8コア「Exynos 5」を採用しており、推定原価は30.00ドルだ。ユーザーインタフェースおよびセンサー類は、湿度および温度センサーを新たに追加しており、合計で16.00ドルと見積もった。
これらの分析結果に基づくと、GALAXY S 4は部品コストの63％に相当する約149ドル分をグループ会社で製造している。
一方、2012年9月に分析したGALAXY S III（ストレージ容量16Gバイト、HSPA＋対応）の原価は、4.8インチSuper AMOLEDディスプレイ（解像度1280×720）が65.00ドル、クアッドコア「Exynos 4」プロセッサが17.50ドル、ユーザーインタフェースおよびセンサー類が12.70ドルだった。
また、GALAXY S 4のLTE対応モデル（ストレージ容量16Gバイト）は部品原価が推定約233ドルと、HSPA＋モデルより低い。無線通信関連チップはHSPA＋モデルより9ドル高いが、8コアExynos 5より10ドル安い米Qualcomm製クアッドコア「Snapdragon 600」プロセッサや、より低価格の無線LAN／Bluetooth／FM／GPSサブシステムを採用することで、低コストを維持している。
GALAXY S 4の販売価格はまだ発表されていないが、アンロック版が776～905ドルの範囲と見られている。GALAXY S IIIは米国リリース時の販売価格599～649ドルで、ほとんどのキャリアは199～249ドル（2年契約を結んだ場合）で販売している（米IBT Mediaの報道）。
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