伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2013年3月19日、新たな仮想化基盤構築支援サービス「vDeps」の提供を開始した。ヴイエムウェアが打ち出している「Software-Defined Datacenter」(ソフトウエアで定義するデータセンター)のコンセプトに基づいた、マルチテナント環境を前提としたITインフラを顧客のオンプレミス環境に構築する。

 vDepsではCTCが検証したハードウエアや仮想化ソフト、管理ソフトを組み合わせて構築する。特徴は、管理ソフトにヴイエムウェアの「VMware vCloud Director」を採用する点だ。エンドユーザー向けにセルフサービスポータルを提供できる。一方、エンドユーザーはセルフサービスポータル上で仮想マシンを設定したり、必要なリソースを切り出したりすることが可能となる。

 ハードウエアとしては、サーバーにはシスコシステムズの「Cisco Unified Computing System」(Cisco USC)、ストレージにはNetAppの製品を採用する。仮想化ソフトはヴイエムウェアの「VMware vSphere」を使う。

 CTCは「VM Pool」ブランドなどで、1企業内でのサーバー統合などを目的とした仮想化基盤構築支援サービスを提供してきた。今回開始したvDepsはマルチテナント環境を前提とする点が、従来の構築支援サービスとは異なる。「スケールアウトしやすい仮想化環境を提供する」(CTC)という。複数の部門、グループ企業にITインフラを提供する一般企業の情報システム部門や、クラウドサービス事業者がターゲットだ。

 参考価格は、最大75個の仮想マシンが動作する構成の場合で3600万円。初年度の売り上げ目標はで3億円。