米Electronic Arts(EA)は現地時間2013年3月18日、John Riccitiello最高経営責任者(CEO)が同年3月30日付で辞任し、取締役会も去ると発表した。EAはRiccitiello氏の後任を探すが、それまでの間は前CEOのLarry Probst会長が同社を率いる。

 EAはRiccitiello氏辞任の理由を明らかにしていないが、Riccitiello氏は社員に宛てた手紙で、3月末で終わる2013会計年度の業績が「不十分な結果になるため、責任を取った」と記したと、米Wall Street Journal米New York Timesは伝えている。EAも同日出した声明で、第4四半期(1~3月期)の売上高と1株当たり利益が、事前予測値の下限を若干下回る見込みと報告している。

 Wall Street Journalによると、2007年にRiccitiello氏が就任して以来、同社の株価はほぼ3分の2に下落した。 米Zyngaに代表されるようなオンラインゲームメーカーの台頭で、据え置き型ゲーム機向けタイトルを中心に販売してきた同社を取り巻く市場環境は一変した。こうした状況を打開しようとEAは戦略を変更し、パソコンやソーシャルネットワーク、モバイル端末といった多様なプラットフォームに重点を置くようになったが、同時に重要な幹部をはじめ多くの従業員がZyngaに流れていった(関連記事:EA、カジュアルゲームのPopCapを最大13億ドルで買収)。

 なおEAは今後、管理職専門人材あっせん会社の協力を得ながら、社内外からCEO候補を探す。2013会計年度の決算発表は、5月7日を予定している。

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