米IDCは現地時間2013年3月18日、同年第1四半期(1~3月)の世界パソコン市場について、出荷台数の減少率が事前予想を上回る恐れがあるとの見通しを明らかにした。同社が先に予想していた減少率は7.7%。しかし2月に販売が振るわなかったことから、これが2桁の減少になる恐れがあるとしている。

 IDCによると、世界のパソコン出荷台数の21%を占める中国で2月の販売が鈍った。これは旧正月と政府の歳出削減や汚職対策などが重なったため、と同社は分析している。欧州や中東・アフリカ地域、中南米、日本を除くアジア太平洋地域では、事前予想に近い出荷実績を示している。しかしサプライチェーンのデータは、2月の出荷台数予想が下方修正される可能性あることを示しているという。

 これにより同年第2四半期(4~6月)の出荷台数にも影響が及び、同四半期の減少率は1桁台半ばになるとIDCは見ている。IDCは、2013年下半期に出荷台数が前年同期比でプラスに転じる可能性があるとしているが、そのためには新しいパソコンのデザインや、タブレット端末と比較し、より価格競争力のある製品が必要になると指摘している(関連記事:世界パソコン市場は2013年も引き続き縮小へ、IDCの調査)。

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