キヤノンITソリューションズは2013年3月18日、Linuxサーバー用ウイルス対策ソフト「ESET File Security for Linux」について、新たに一元管理が可能な法人向け版を発表した。2013年4月1日から、法人向けスイートパッケージ「ESET Endpoint Security」および「ESET Endpointアンチウイルス」に追加する形で提供する。開発会社は、スロバキアのESET。

 前提となるESET File Security for Linuxは、Linuxサーバー向けのウイルス対策ソフトである。Linux OSやLinux上のファイルをマルウエアから守る。2013年1月に、ESETブランドとしては初めてのLinux向けウイルス対策ソフトとして登場した。2013年1月時点では、法人向け版に先行する形で、1ライセンスから購入できるスタンドアローン版に限って出荷を開始していた。

 先行するスタンドアローン版に続き、今回新たに法人向け版を用意した。法人向け版の場合、機能面では、管理サーバーから複数の管理対象(サーバーおよびクライアントPC)に対してマルウエアのパターンファイルを一元的に配信可能としている。一方、ライセンスとしてはボリュームライセンスを用意している。

 提供方法もスタンドアローン版とは異なる。スタンドアローン版では、LinuxサーバーとWindows Serverを管理可能な個別製品「ESET File Security for Linux/Windows Server」として提供していた(価格は新規購入の場合で1ライセンス当たり税別で年額2万円)。これに対して、法人向け版はスイートパッケージとして販売されており、これにLinux用のウイルス対策ソフトを追加した形。

 スイートパッケージには2種類ある。基本スイートの「ESET Endpointアンチウイルス」は、Windows用ソフト、Mac OS用ソフト、Windows Server用ソフト、Linuxサーバー用ソフトをすべて含む。提供する機能は、マルウエア(ウイルス/スパイウエア)対策である。一方、上位スイートの「ESET Endpoint Security」は、ESET Endpointアンチウイルスの全機能に加えて、Windowsクライアントを対象とした迷惑メール対策と不正侵入対策機能を含んでいる。

 法人向け版の価格(税別)は、最小導入規模となる6~24ユーザー時で、ESET Endpointアンチウイルスが1ユーザー当たり年額3710円、ESET Endpoint Securityが1ユーザー当たり年額5360円。最大導入規模となる2000~2999ユーザー時で、ESET Endpointアンチウイルスが1ユーザー当たり年額1450円、ESET Endpoint Securityが1ユーザー当たり年額1610円。