写真1●インテルの吉田和正社長
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写真2●深度を計測できる専用カメラを使ったジェスチャー入力のデモ
写真2●深度を計測できる専用カメラを使ったジェスチャー入力のデモ
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 インテルは2013年3月18日、日本国内における個人市場向けの販売施策や技術施策を発表した。インテルの吉田和正社長(写真1)は「Ultrabookを『最先端がいち早く体験できるプラットフォーム』として位置づける」とコメントし、Ultrabookとその関連分野に経営資源を集中投資していく意向を改めて語った。

 また吉田社長はインテルの研究開発部門で進めているセンサー、顔認識、音声認識、ジェスチャー入力などユーザー・インタフェース関連の研究開発を紹介。「Ultrabookで、より優れたユーザー体験を実現していく」(吉田社長)とUltrabookの将来性をアピールした。

 発表会では深度を計測できる専用カメラを使ったジェスチャー入力をデモした(写真2)。指の本数や動きを認識して、画面上に稲妻などの画像を発生させるといった内容である。これは2012年に米国で開催された開発者向け会議「Intel Develper Forum」などでも公開済みの技術(関連記事)。SDKである「Perceptual Computing SDK Beta3」などの開発リソースはインテルの開発者向けサイトで入手できる。

 吉田社長によると、ジェスチャー入力の適用分野はエンタテインメント関連に限らない。「医療現場などでは、PCを操作したいが直接デバイスに振れることができないということがある。ジェスチャー入力の技術を搭載したUltrabookが登場すれば、こうしたニーズにも対応できる。ITの利用シーンが広がる」と吉田社長は語る。

 発表会ではスマートフォン向けプロセッサと世界での製品展開についても紹介した。インテルの土岐英秋執行役員インテル技術本部長はエイサーやレノボなどによるインテル製プロセッサを搭載したスマートフォンに触れ、「過去1年間で10機種が20カ国以上で販売されるようになった」と述べた。ただし、急がれる日本国内での製品展開については明言を避けた。