写真1●DENSO SmartTech Award 2013の受賞者
写真1●DENSO SmartTech Award 2013の受賞者
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 2013年3月16日、自動車と連携・連動するスマートフォン用アプリケーションの開発コンテスト「DENSO SmartTech Award 2013」の表彰式が行われた(写真1)。主催者であるデンソーによると、応募総数は93件。内訳は、クルマの情報や家の情報をクラウドやスマホで活用したアプリを対象とする「アップサイド」が60件、クラウドやスマホの位置情報をクルマで活用したアプリを対象とする「ダウンサイド」が33件である。位置情報の連携には、デンソーが提供するスマートフォン・アプリからカーナビの目的地設定を行うためのプラットフォーム「NaviCon」を利用するのが条件だ。

 同Awardには、「イノベーション賞」「ソーシャル賞」「テクノロジー賞」に加え、エンターテイメントなどジャンル別の8賞が用意された。受賞作品は以下の通りだ(カッコ内は開発者名、敬称略)。

  • イノベーション賞:「FC岐阜アプリby A.I.Camp」(岐阜県)。サッカーチーム「FC岐阜」の応援アプリ。サポーターの交流や情報入手、競技場編アクセスを支援する。同アプリを生み出したA.I.Campの活動も含めての受賞
  • ソーシャル賞:「行列マップ(Queuespot)」(クラウドキャスト)。街の「行列」の待ち時間を、待っている人がアップすることで共有するためのアプリ
  • テクノロジー賞:「ロケスマ」(デジタルアドバンテージ)。カフェや駐車場など、様々な位置情報ファイルを読み込み、地図上に統合して表示できるアプリ
  • ライフスタイル賞:「全国車中泊マップ&オートキャンプ場」(エーアンドオー)。全国の車中泊ポイントやオートキャンプ場を写真や詳細情報と共に紹介
  • コミュニケーション賞:「CARMAN~車の気持ち~」(神田剛輔)。車両情報を分析することで、スマホ上のゆるキャラが音声や表情でクルマの気持ちを表現してくれる
  • 環境・防災賞:「災害対策~全国避難所ナビ~」(イサナドットネット)。全国の避難所をオフラインでも検索し、カーナビとも連携できる
  • エンターテイメント賞:「Final.D」(IIC)。ドライバーの顔写真を漫画風に撮影するカメラアプリ
  • ビジネス賞:「Orkney GeoGraph mobile」(オークニー)。セールスフォース上の位置データをモバイルで活用することで、業務の効率化を図る
  • 教育・文化賞:「夜景ワールド」(夜景倶楽部)。独自の取材と夜景ファンからの投稿で、全国3000カ所以上の夜景スポットを紹介する
  • Titanium賞:「InfoBox」(ネクスティス)。車両データを解析し、状態を解釈すると共にそれをWeb上で可視化する開発支援環境
  • レジャー・旅行賞:「まっぷるリンク&まっぷるマガジン」(マップル・オン)。旅行雑誌を電子化し、さらに位置情報を埋め込むことで、雑誌とカーナビの双方の利便性を向上させる

 表彰式に先立ち、ロボットを開発するベンチャー企業のヴイストン代表取締役社長の大和信夫氏が基調講演に登壇した。同社では、スマートフォンを「頭脳」として搭載可能なロボット「Androvie」(アンドロビー)を開発している。スマートフォンを採用することで、歩行などのロボットの動作の開発に注力できるとする。さらに、自らのロボット開発や事業化のプロセスを紹介、「仕事を探すではなく、創る」「単なるモノづくりではなく、マーケットメーカーにならなければならない」など新事業開拓者としての心構えを紹介した。