日立製作所と日立オムロンターミナルソリューションズ、日立システムズの3社は2013年3月15日、ATM(現金自動預け払い機)の運用管理業務をクラウド化した「ATMクラウドサービス」を発表した。日立製作所が提供するクラウドソリューション「Harmonious Cloud」のラインアップの1つとして、4月1日より提供開始する。

 同サービスでは、ATMベンダーの日立オムロンターミナルソリューションズが提供するATM周辺サービスをベースに、「ATM監視・運用サービス」「ATMジャーナル集中管理サービス」「ATMリモートメンテナンスサービス」の3つをメニュー化した。サービスの保守と運用は、日立システムズが担当する。

 ATM監視・運用サービスは、日立製作所のクラウドサービス提供の拠点となる「Harmonious Cloudセンタ」に設置したATM監視システムを利用し、ATMの監視と運用業務を代行する。ATMジャーナル集中管理サービスは、ATM内の電子ジャーナルデータをHarmonious Cloudセンタで集中保管および管理し、対象ATMの任意情報を検索する。ATMリモートメンテナンスサービスは、ATMプログラムやBIF(Banking Information File:銀行名ファイル)の配布を代行する。

 金融機関は必要なサービスをメニューの中から選択し、組み合わせて利用できる。価格は個別見積もりとなる。

 日立製作所は今後、同サービスと他のシステムを連携させ、ATM取引業務における顧客満足度向上やBCP対策などのクラウドサービスも開発、提供していくとしている。