韓国サムスン電子は2013年3月14日(現地時間)、米ニューヨークで新型スマートフォン「GALAXY S 4」を発表した(写真1)。現行の主力機種「GALAXY S III」の後継機に当たる。新製品は4月末から155カ国、327のキャリアで販売を開始する。価格は公表されなかった。

写真1●米ニューヨークで3月14日(現地時間)発表されたサムスン電子の「GALAXY S 4」と発表会場の様子
写真1●「GALAXY S 4」の発表会場の様子
写真1●米ニューヨークで3月14日(現地時間)発表されたサムスン電子の「GALAXY S 4」と発表会場の様子
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 OSはAndroid 4.2.2(ジェリービーン)で、内蔵カメラの画素数はメインとなる背面が約1300万画素(S IIIは約800万画素)、前面が約200万画素(同約190万画素)。スクリーンには約5インチフルHDサイズ(441ppi)のアクティブマトリクス式有機ELを採用した。バッテリー容量は2600mAhと従来機より500mAh多い。新たに温度や湿度を計測するセンサーや、ジェスチャーを検知するセンサーが加わった。外形寸法は高さ136.6×幅69.9×厚さ7.9mm、質量は約130g。

写真2●発表会冒頭のプレゼンテーションに立ったサムスン電子 モバイルコミュニケーション部門のJK・シン社長
写真2●発表会冒頭のプレゼンテーションに立ったサムスン電子 モバイルコミュニケーション部門のJK・シン社長
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 S 4は「ライフ・コンパニオン」との位置づけで、様々な新機能を盛り込んでいる。発表会冒頭のプレゼンテーションに立ったモバイルコミュニケーション部門のJK・シン社長は、「人生は旅だ。我々はその旅の助けとなる端末を提供する」と述べ、生活の各シーンで役立つ機能を追加したことを強調した(写真2)。

 前面と背面の両方のカメラを使って写真や動画を撮影できる「デュアルカメラ」や、音声と写真を同時に送る「サウンド&ショット」、写真の背景に写り込んでしまった余計な要素を取り除ける「イレーザー」といった機能を加えたほか、日本語も含めた9カ国語に対応する翻訳機能も搭載している。

 さらに、操作性にも手を加えている。Web閲覧やメールを読む時に画面に触れずに指を動かすことで上下、左右にスクロールする「エア・ジェスチャー」、同様に画面にタッチせず電話を受けられる「エアー・コール・アクセプト」といった機能を持たせた。また、動画を見ている時に画面から目を離すと、自動的に再生中の動画が一時停止するといったこともできる。

 サムスンのGALAXYは、シリーズでの累計販売台数が2013年1月に1億台を突破し、携帯電話市場で同社がシェア世界一に躍進する原動力となった機種。各種機能を追加した新製品の登場で、熾烈なシェア争いを続ける米アップルなどとの競合関係にも影響しそうだ。