図1 チェックインに二つの手段
図1 チェックインに二つの手段
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図2 バッジを8個集めれば特別修了証
図2 バッジを8個集めれば特別修了証
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図3 データ放送を使ったミニゲームも用意
図3 データ放送を使ったミニゲームも用意
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図4 端末・サービス・時間を横断してリンク
図4 端末・サービス・時間を横断してリンク
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 日本テレビ放送網の「金曜ロードSHOW!」は、2013年春・夏・秋に分けて「ハリー・ポッター」全8作品を放送する「2013 年ぜんぶやります!ハリー・ポッター祭り!」を展開する。第一弾は、3月15日と3月22日に「春祭り!」として、2週連続での放送を予定する。

 今回の「ハリー・ポッター祭り!」では、日本テレビが開発した二つのソーシャルテレビプラットフォームである「JoinTV」(ソーシャル視聴サービス)と、「wiz tv」(スマートフォン向けのセカンドスクリーンアプリ)が本格連携した新しい視聴体験や、テレビ放送とスマートフォンアプリ、ホームページが個人毎にリンクしながら楽しむ企画などを展開する。

 第一は、「ハリー・ポッター」視聴中にテレビにスマートフォンをかざすだけで、またはリモコンのdボタンを押すだけで簡単操作で視聴認定バッジを獲得できるというものである。8作品を見てバッジをすべて集めると、利用者の顔写真や名前の入った特別終了証を発行する(図1図2)。

 このバッジを獲得するためには、ハリー・ポッター視聴中に「チェックイン」という作業が必要になる。チェックインには二つの方法を用意した。一つは、番組視聴中にdボタンを押すことである。そして、もう一つがスマートフォンの利用である。「wiz tv」のアプリを立ち上げると、音声を認識してチェックインができ、スマートフォンの画面上にバッジが表れる。なお、チェックインすると、ポイントももらえる。

 第二は、データ放送による簡単ミニゲーム「魔法でPON!」である。ハリー・ポッターの劇中に何度も登場する魔法のシーンに合わせてリモコンのボタンを押すとポイントが加算されるほか、データ放送画面の演出も施される。誰でも簡単に参加できる(図3)。

 第三は、端末・サービス横断型のポイントラリーで、これは強いメッセージ性を込めた企画である。いわゆる放送連動型のデジタル企画はこれまで一般に、放送される時間帯にしか楽しめなかった。たとえば、今回のような視聴認定バッジやポイントも、これまでだと放送時間中にしか楽しめなかった。たとえ放送中に盛り上がっても、放送が終了すると「おしまい」という世界である。

 そこで今回は、放送期間以外も楽しめる場を用意するため、オフエア・サイトを用意した。それがハリー・ポッター専用サイトである。テレビやセカンドスクリーン(スマートフォン)、オフエアーをつなげるのに、JoinTVの仕組みを活用した(図4)。

 テレビ(データ放送)やアプリ(wiz tv)、ホームページの情報が完全にリンクし、ホームページに全て自動集約される。テレビ視聴で獲得したバッジやポイントをホームページで確認するだけでなく、ホームページには放送後でも楽しめるさまざまな企画を用意し、それら全てがポイントラリー企画と連動する。ポイントを貯めて、友達と競い合ったり、プレゼントに応募するなど1年間かけた企画として展開する。なお、テレビがネットに接続されておらず、dボタンでバッジを得た場合は、画面上のキーワードを打ち込むことで、バッジを専用サイトに持ち込むことができる。

 ここで、JoinTVは、共通アカウントを管理する形となり、横串で各種デバイスをつなぎ、オンエアとオフエアの時間をつないでいく役割を担っている。

 なお、ためたポイントを利用して、各種プレゼント(ロンドンツアーなど)に応募できるようにする。オンエア時の視聴ポイントやミニゲーム企画のほか、オフエア時にはスタンリーくじ、ハリー・ポッター検定、ハリー杉山のイギリス英語で「Nice One!」などの企画を用意する。

 日本テレビ放送網 編成局メディアデザインセンター メディアマネジメント部の安藤聖泰氏は「JoinTVがスタートして3月14日が1周年である。この1年は人と人をつなげるソーシャル視聴に取り組んできた。今回の企画は、オンエアとオフエアという異なる時間をつなぐ、あるいはテレビとアプリ、ホームページというテレビ局が多面展開しているメディアを横断して、有機的につないでいくというかつてない取り組みを進めていく。その第一弾が3月15日放送午後9時放送のハリー・ポッターと賢者の石」と述べ、3月14日に行われた会見を締めくくった。