[画像のクリックで拡大表示]

 エフエム東京と電通は2013年3月13日、V-Lowマルチメディア放送波を利用して、番組キャンペーンアプリを配信する実験を実施すると発表した。受信したアプリを利用して、CM放送中に放送と同期して直接キャンペーンサイトを利用できる仕組みを開発、3月18日と19日に、現在V-Lowマルチメディア放送の実証実験を実施している福岡(実験試験局の免許主体は九州・沖縄マルチメディア放送)で配信実験を行う。

 キャンペーンサイトの表示は、ネット接続機能が実現できなかったが、今回は放送波を利用してプッシュ型で聴取者にアプリ情報を送信する。受信端末にネット接続しなくても、クーポンなどの有用な情報を取得できる(図)。

 さらに聴取者の端末にネット接続機能がある場合は、放送と通信の機能を連携させて、聴取者の所在地に合わせて地域情報を配信したり、近くの店舗に誘導したりするといったサービスの提供が可能になる。

 実験は、V-Lowマルチメディア放送チューナーのついたタブレット端末を用いる。実験用の番組、コンテンツ、CMとクーポンをタブレット端末の放送受信アプリで受信し、CMに連動したキャンペーン情報とクーポンが表示されるかどうかを確認する。今回の配信実験を踏まえて、今後も配信内容を多様化させるなど規模を拡大した実験を行っていく予定という。

 こうした取り組みについて、「聴取者に対してフレンドリーなコミュニケーションが広がることは、ラジオを活性化しラジオの価値向上につながっていくと期待される」と位置づける。

[発表資料(PDFファイル)へ]