画面●改良版のiOSマップアプリでITpro編集部近辺を表示したところ。駅の位置は正確になったが、まだ細かなミスが目立つ
画面●改良版のiOSマップアプリでITpro編集部近辺を表示したところ。駅の位置は正確になったが、まだ細かなミスが目立つ
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 米Appleは2013年3月12日までに、iPhoneやiPadなどに搭載したiOS 6以降の「マップ」アプリのうち、日本国内の地図コンテンツを大幅に改善した。該当する端末の利用者は、特にアップデートなどの操作をしなくても改善後の地図情報を利用できる。

 改善点は多岐に及ぶ。改善前は駅の場所がそもそも間違っていたり、複数の異なる場所に同じ駅があるといった初歩的な誤りが多かった。これが改善され、おおむね正しい場所に表示されるようになった。東京都昭島市のJR青梅線上にあるとして話題になった「パチンコガンダム駅」も解消された。

 スポットの情報も大幅に追加された。例えば、ITpro編集部が入居するビルの場所には主要テナント名が表示されるようになった。ビル近辺のコンビニエンスストア、レストラン、病院、郵便局などのスポットも追加された。

 ただし、Google Mapsが地下鉄の出口番号レベルまで詳細に表示するのに比べれば、iOSのマップは情報量が貧弱なままである。誤りも完全に無くなったわけではなく、例えばITpro編集部の近所のコンビニは、実際とは隣のビルに表示される。地下鉄駅構内にあるはずの銀行ATMは地上の別の場所に表示される。実用上はまだまだ注意が必要だろう。

 iOSのマップアプリを巡っては、iOS 6リリース当初から地図の品質が物議を醸し、AppleのTim Cook CEO(最高経営責任者)が公式に謝罪。その後、iOS部門のトップが辞任する事態になった。