図 今回の4K映像伝送実験のシステム構成
図 今回の4K映像伝送実験のシステム構成
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 スカパーJSATは2013年3月9日、衛星を使用したJリーグ生中継の4K映像伝送実験を実施した。同社の4K映像伝送実験は2012年10月20日に続き2回目となる。

 Jリーグの「FC東京 vs 柏レイソル」戦を、味の素スタジアムからスカパーJSATの衛星経由でお台場のシネマメディアージュに伝送し、パブリックビューイングとして上映した。今回の実験では、カメラを前回の5台から7台に増やした。さらに4Kのスーパースロー映像を使うことで、より本格的なサッカー中継に取り組んだという。

 使用衛星は「JCSAT-5A」で、35.8MHzの周波数帯域幅を利用して4K映像(画素数は3840×2160)を伝送した。フレームレートと走査方式は59.94p(毎秒59.94コマの順次走査方式)である。利用変調方式は32値APSKで、映像圧縮符合化方式にはH.264を採用した。

 スカパーJSATは、衛星による4K映像の伝送について、「衛星送信車載局からの伝送など、場所を選ばずに高速伝送速度を要する中継が可能」「スポーツをはじめとする各種イベントの劇場配信など高画質かつリアルタイムが求められる市場に向けて強力なソリューションとなる」としている。

 スカパーJSATは今回の実験について、日本プロサッカーリーグやキヤノン、ソニー、朋栄、アストロデザイン、北海道日興通信、日興通信、テレビカメラ研究所、カナレ電気、PFU、共同テレビジョン、理経、富士通の各社・団体の協力を得て実施した。

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