東京デジタルネットワーク(TDN、ホームページ)は2013年3月7日、TDN参加のケーブルテレビ局と共同開発してきた「タブレットTV」について、今春から5局で先行サービスを開始すると発表した。設置済みのセットトップボックス(STB)とタブレットを連携させて、マルチスクリーン・セカンドスクリーンサービスを提供する。

 先行サービスを提供するのは、TDNに参加する局のうち秋田ケーブルテレビ、東京ケーブルネットワーク、東京ベイネットワーク、ニューメディア、南東京ケーブルテレビの5社である。

 タブレット TVは、NECの10.1インチ型ディスプレイを搭載する「LifeTouch L」をベースに、5社共通のケーブルテレビ向け独自機能を導入した。パナソニック製のSTB(当初はTZ-BDT910、TZ-HDW610、TZ-HDW611)と連携させる。

 例えば、録画した番組やオンエア中の番組をタブレットで視聴するセカンドスクリーン機能を実現する。STBの設置されていない部屋でも、無線LAN経由で番組を楽しむことができる。

 また、タブレット上に表示されたチャンネル名やお勧め番組情報をタッチすることで、STBの選局や録画予約が行えるリモコン機能を実現した。無指向性の無線LAN経由なので、一般的な赤外線リモコンのように向きを合わせる必要はない。

 先行サービスを提供する5社は、プロダクトライフサイクルの短いタブレット市場に特定地域をサービスエリアとする独立系ケーブルテレビ事業者が単独で参加するリスクや課題解決のため、各社のリソースを共有し共同で実現に取り組んできたという。

 タブレットTVでは、一般的なホームページ閲覧やメール機能に加えてケーブルテレビの利用者の要望の多い追加機能についても共同開発を進め順次提供していくことで、「安心・便利・快適なテレビライフの実現を目指す」方針だ。

 今後、様々なケーブルテレビ局が利用できるように、「タブレットTV」や共通マニュアル類を、TDNからケーブルテレビ局へ販売することも予定しており、タブレットサービスで連携するケーブルテレビ局を増やしていく方針である。