写真1●次の数十億人(Next Billions)の鍵を握るOoredoo、Airtel、Nokia、MozillaのCEOが集結
写真1●次の数十億人(Next Billions)の鍵を握るOoredoo、Airtel、Nokia、MozillaのCEOが集結
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 スペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2013」で、「次の数十億人(Next Billions)をインターネットにつなぐ」というテーマで基調講演が行われた。この基調講演にはOoredoo、Airtel、Nokia、MozillaからCEOが参加し、それぞれの戦略や構想を語った(写真1)。

 昨今では、新興市場におけるスマートフォンの普及が話題として取り沙汰されることが多い。それに対して「Next Billions」は、現在の新興市場を含む、さらにその先の数十億人を見据えている。

 ここ数十年のITの歴史を振り返ると、PCや携帯電話でインターネットが爆発的に普及したことは言うまでもない。だが、地球上でインターネットに接続しているのは20億人で3人に1人以下ということになる。つまり、まだインターネットに接続していない人口が40億人も残されており、そこには莫大な市場が存在することになる。具体的には、次の5年間で新たに20億人がインターネットに接続し、市場が2倍に拡大するという。

 逆にいえば、これらの市場にはこれまでインターネットが普及してこなかったことになる。その理由は様々だが、携帯電話の端末価格や通信料金といったコストが経済的な負担となること、通信インフラが未整備であること、政府による規制や税金といった問題がある。また、インターネットの利用には様々なリテラシーが要求されることから、教育レベルも重要となる。

 このような点をどのようにクリアしていくか、基調講演では中東やアジア地域で通信事業を展開するOoredooのCEOであるNasser Marafih氏、インドのBharti Airtelのマネージングディレクター兼CEOのManoj Kohli氏、MWCで15ユーロの携帯電話を発表したNokia CEOのStephen Elop氏、Firefox OSで注目を集めるMozilla CEOのGary Kovacs氏がそれぞれの視点から展望を語った。