日本マイクロソフトは2013年3月1日、自社製タブレット端末「Surface RT」の発表記者会見を開いた(速報記事)。樋口泰行・代表執行役社長(写真)と横井伸好執行役コンシューマー&パートナーグループリテールビジネス統括本部長兼コミュニケーションズパートナー統括本部長が、報道陣の質問に応じた。
主なやり取りは以下の通り。
米国で販売中の「Surface RT」との違いは。
横井執行役:日本語版OSを搭載したこと、タッチカバーを日本語キーボード仕様にしたこと。それから、標準搭載したOffice RT(Word/PowerPoint/Excel/OneNote)を商用利用可能なバージョンにしたこと。これら3点が違う。それ以外は、米国版と同じだ。
米国ではWindows 8 Proを搭載した「Surface Pro」を発売しているが、日本では販売しないのか。
樋口社長:日本で今回販売を開始するのは、Windows RTを搭載した「Surface RT」だけだ。「Surface Pro」については、お知らせできるタイミングが来ればお伝えする。
Surface RTに搭載しているOS「Windows RT」は、従来のWindowsに比べて分かりづらい印象がある。
横井執行役:Windows RTはタブレット端末向けに最適化したOSだ。動作が軽快で、省電力性にも優れている。こうした特徴をきちんと訴求していけば、利用者に受け入れられるはずだ。
Surface RTはタッチカバー(キーボード)を付ければ、パソコンに近い形で使える。Officeを標準搭載していることもあり、パソコン的な使い方ができるタブレット端末に仕上がっている。
ただ、強力な処理性能を持ち、旧機種とのアプリケーションの互換性が高いWindowsパソコンとは違う点もある。Surface RTと既存のWindowsパソコンは、市場の中で共存できると考えている。
春商戦に間に合わせたかった
Surface発売のタイミングが3月15日になった理由は。なぜ昨年のWindows 8発売と同時にしなかったのか。
横井執行役:日本法人のマーケティング戦略として、昨年はWindows 8の浸透に集中した。それから、日本市場で受け入れられるためには商用利用可能なOfficeの搭載が重要だという理由もある。最新版Officeの完成とライセンス体系の整備を待ってからSurfaceを投入したかった。
そのうえで、日本では新学期・新年度が始まる春商戦が極めて重要だ。春商戦に間に合わせて、新生活を始める時に使うための端末としてSurfaceを選んでもらうためにも、このタイミングを選んだ。
販売台数の目標は。
樋口社長:目標は申し上げられない。ただ、Surfaceは1000店以上の小売店で一気に発売し、大規模な広告宣伝も行う。それなりの台数は想定している。