写真●2012年12月と2013年1月のサイズ別液晶ディスプレイパネル出荷数(単位:百万台)
写真●2012年12月と2013年1月のサイズ別液晶ディスプレイパネル出荷数(単位:百万台)
[画像のクリックで拡大表示]

 米NPD GroupのDisplaySearchが現地時間2013年2月28日に公表したタブレット端末向け液晶ディスプレイパネルの調査によると、同年1月における世界出荷枚数は、9.7インチ型が130万枚となり、前月の740万枚から急減した。これに対し、7インチと7.9インチ型の合計枚数は前月の1200万枚から1400万枚へと増加した。タブレット端末市場で最大のシェアを持つ米Appleが「iPad mini」を投入した影響が出ており、DisplaySearchでは1月の調査結果は2013年の市場傾向を示している可能性があるとしている。

 DisplaySearchがこれまで把握していた、2013年におけるAppleのタブレット端末販売計画は、iPad mini(7.9インチ)が4000万台、iPad(9.7インチ)が6000万台。しかし今はiPad miniの人気が高まっていることからDisplaySearchは、iPad miniが5500万台、iPadが3300万台になると見ている。このほか韓国Samsung Electronics、米Amazon.com、米Google、台湾ASUSTeK Computer(ASUS)、台湾Acerなどが7~9インチ型に注目しており、タブレット市場の主役は小型モデルになりそうだとしている。

 同社が予測する2013年のタブレット向けパネルの出荷枚数は2億5400万枚で、前年の1億6000万枚から約59%増加する見通し。このうち 5~8.9インチが1億3600万台となり、9~10インチ(1億1800万枚)を上回るという。

 今後の傾向として、 5~6インチ型のスマートフォンの台頭で7インチ型タブレットの販売が鈍化する可能性があるという。一方で今は低価格モデルが主流の7~9型タブレットは、画面解像度の向上や製品デザインの改良が図られ、ハイエンド機が登場してくるとDisplaySearchは予測している。

[DisplaySearchの発表資料]