写真1●両面ディスプレイの「YotaPhone」
写真1●両面ディスプレイの「YotaPhone」
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写真2●正面からは一般的なAndroidスマートフォンに見える
写真2●正面からは一般的なAndroidスマートフォンに見える
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写真3●背面にはE Ink液晶を備える
写真3●背面にはE Ink液晶を備える
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写真4●時計、バッテリ残量、着信通知などの表示に活用できる
写真4●時計、バッテリ残量、着信通知などの表示に活用できる
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 ロシアのYota Devicesは、2月25日よりスペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2013」のブースで、背面にE Inkディスプレイを搭載した2画面のAndroidスマートフォン「YotaPhone」を展示した(写真1)。

 YotaPhoneは、一般的なスマートフォンと同じ、4.3インチ・1280×720ドットの液晶パネルを備えたAndroidスマートフォン(写真2)。しかし端末背面に4.3インチの電子ペーパー「E Ink」を搭載しているのが特徴(写真3)。液晶画面を上から下にスワイプする操作で、表示中の画面内容をE Inkに送ることができる。

 E Ink画面の具体的な用途としては、時計、バッテリ残量、着信通知などの表示に活用できる(写真4)。それ以外に、電子ブックリーダーや、Googleマップなどの地図、買い物メモなどを想定しているという。E Inkはモノクロの画面となるが、画面内容を保持するために電力を消費せず、書き換えもわずかな電力で可能となっている。「地図や買い物メモのように、同じ画面を表示させた状態で端末を持ち歩きたい場合に便利。バッテリを節約するために、いちいち画面をオフにする必要がない」(ブース担当者)と説明する。

 E Ink画面はタッチ操作には対応しないものの、画面下部を横にスワイプする操作によりページめくりなどの基本的な操作が可能となっている。そのため、「電子ブックリーダーとしても使える。スマートフォンと電子ブックリーダーを別々に持ち歩く必要がない」(ブース担当者)とメリットを語った。

 外形寸法は67×131×9.9mmで、2画面を搭載するにも関わらず一般的なスマートフォンの厚さを実現。重量も140gと標準的。OSにはAndroid 4.2を採用。プロセッサはデュアルコアのSnapdragon MSM8960を搭載、メモリは2GB、ストレージは32Gバイトまたは64Gバイトモデルをラインナップする。通信はLTE、NFCに対応する。2013年内にロシアで発売。日本を始めとする他の地域への展開も検討している。