写真1●専用アプリ「TakeOutLive」でQRコードを読み取っている様子。アプリはiPhone版とAndroid版を用意した
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写真2●専用アプリでのダウンロード中の画面
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写真3●2012年10月の野口五郎氏のコンサートでは、QRコードをカードに印刷して配布
写真3●2012年10月の野口五郎氏のコンサートでは、QRコードをカードに印刷して配布
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写真4●フォネックス・コミュニケーションズでは、マグカップや団扇などアーティストの関連グッズに同サービスのQRコードを印刷し、販売するといった形態も考えている
写真4●フォネックス・コミュニケーションズでは、マグカップや団扇などアーティストの関連グッズに同サービスのQRコードを印刷し、販売するといった形態も考えている
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 ゲームソフトの開発などを手掛けるフォネックス・コミュニケーションズは、コンサートやイベント、講演会などのライブ映像を、イベントの終了後すぐに来場者がスマホで視聴できるサービス「テイクアウトライブ(Take Out Live)」の正式サービスを開始した。

 同サービスは、歌手の野口五郎氏が自ら発案したもの。基本となる特許を同氏が取得し、実際のサービス開発をフォネックス・コミュニケーションズが手掛けた。イベントの来場者にQRコードを印刷したカードなどを配布する。イベント後に、そのQRコードをスマホの専用アプリで読み取ると、当日のライブを視聴できる(写真1写真2)。ライブ映像は会場で録画し、終了直後にアップロードする。

 「ライブ会場を一歩出た直後から視聴でき、会場からの帰り道で当日のライブの感動をよみがえらせることができる」(フォネックス・コミュニケーションズ 事業部長の長久保正洋氏)。アーティストのプロダクションやレコード会社などのほか、講演録の配信などに向けてイベント会社などにも売り込む計画である。

 QRコードにはユニークなIDが埋め込まれており、初回の視聴時にIDとスマホの端末IDなどをサーバー上で紐付ける(写真3写真4)。いったん利用したQRコードのIDについては初回視聴以後は、他の端末からダウンロードできなくなり、イベント来場者以外からの不正アクセスを防ぐ。「ストリーミング方式より高画質を実現しやすいほか、ユーザーの所有欲も満たしやすいため、ダウンロード型を選択した。課金なども可能」(長久保氏)という。

 同サービスは、2012年10月に発案者である野口五郎氏のコンサートでテストを実施した。2013年2月に開催されたアーティスト「TRIPLANE」の10周年記念コンサートで正式サービスに至った。