新製品を発表したジョニー・シー会長
新製品を発表したジョニー・シー会長
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「Padfone Infinity」の裏側。タブレット内部にスマートフォンを内蔵できる
「Padfone Infinity」の裏側。タブレット内部にスマートフォンを内蔵できる
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電話機能を備える7型タブレット「Fonepad」
電話機能を備える7型タブレット「Fonepad」
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Fonepadを耳に当てて通話しているところ。ヘッドセットやBluetoothレシーバーを使うという手もある
Fonepadを耳に当てて通話しているところ。ヘッドセットやBluetoothレシーバーを使うという手もある
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 台湾エイスーステック・コンピューターは2013年2月25日、「Mobile World Congress 2013」が開催されているバルセロナ市内で、2つのモバイル製品を発表した。スマートフォンがタブレットに収まる「Padfone」の改良版と、7型液晶のタブレットに音声通話の機能を搭載した「Fonepad」である。斬新な機能を持つ製品を投入することで、スマートフォンやタブレットの新たな用途を切り開く方針を示した。

 「Padfone Infinity」はスマートフォンがタブレット内部に収まる合体型の製品。普段はスマートフォンとして使いながら、大きな画面で見たいときはスマートフォンをタブレットに格納する。スマートフォンで利用しているアプリの表示内容を引き継ぐ形で、タブレット上に表示できる。

 従来機種と比べて画面の解像度を高めたほか、処理性能を向上させた。スマートフォンの画面は5型で1920×1080ドット。タブレットは10.1型で1920×1200ドット。5型の画面は441ピクセル/インチとなり、米アップルのRetinaディスプレイよりも表示がきめ細かいという。統合チップは米クアルコムのSnapdragon 600(クアッドコア、1.7GHz)。Webページを閲覧した場合でバッテリー駆動時間はスマートフォンの利用時で6.5時間、タブレットに内蔵した場合で19.5時間。価格は999ユーロ(1ユーロ125円換算で約12万5000円)。

 「Fonepad」はスマートフォンとタブレットの用途を1台だけでカバーすることを想定した製品。7型のタブレットながら、3G(第3世代携帯電話)の通信機能を持ち、音声通話ができる。スマートフォンとタブレットの2台を持ち運ぶのではなく、1台にまとめたいと考える人に向いている。7型液晶で解像度は1280×800ドット。米インテルのAtom Z2420(1.2GHz)を搭載する。デュアルマイクで雑音を低減する機能を備えており、クリアーな音質で通話できるようにした。

 アジア太平洋地域向けのFonepadは、8GBのフラッシュメモリーを内蔵した場合の価格が249米ドル(1ドル95円換算で約2万4000円)。「一般に7型の3G通信機能を搭載するタブレットが299米ドル、HD画質のスマートフォンが399米ドル程度。この機能を併せ持つFonepadは249ドル。これは驚くべき価格だ」(ジョニー・シー会長)と自信を見せた。欧州向けには16GB版を219ユーロ(約2万7000円)とする。アジア太平洋地域では3月、欧州では4月から販売する予定。