韓国LG Electronicsと米Hewlett-Packard(HP)はそれぞれ現地時間2013年2月25日、LGがHPからモバイルプラットフォーム「webOS」の資産を買収することで最終合意に達したと発表した。買収額などの詳細については明らかにしていない。

 LGが取得する資産には、webOSのソースコード、関連ドキュメント、人材とWebサイトなどが含まれる。LGは、webOSを次世代スマートテレビの開発に利用したい考え。HPは、webOSの基本的なOS・インタフェース技術をカバーする特許を保持し、LGに使用ライセンスを供与する。

 HPは、2010年7月に米Palmを買収した際にwebOSを獲得した。2011年7月にはwebOSベースのタブレット端末「HP TouchPad」を発売するなど、webOS事業の拡大に取り組んだ。しかし、期待したほど伸びなかったため、8月にwebOS搭載端末の開発打ち切りを決定した。12月にはwebOSのオープンソース化を発表し、2012年9月に「Open webOS」の初回バージョンをリリースした(関連記事:HP、「Open webOS 1.0」を予定通り正式リリース)。

 LGは今後、Open WebOSとアプリケーションフレームワーク「Enyo」のオープンソースプロジェクトを管理する。

 HPは、Palmから取得したクラウドコンピューティング関連のソースコードや人材、インフラといった資産を維持し、クラウドを中心とする戦略的事業にリソースを集中する。なお既存のPalmユーザーに対するサポートは、HPが継続する。

[発表資料(LGのプレスリリース)]
[発表資料(HPのプレスリリース)]