米マイクロソフトが初めて自社開発したタブレット「Surface」。画面は米国の販売サイト。ついに日本でも発売となる見込みだ
米マイクロソフトが初めて自社開発したタブレット「Surface」。画面は米国の販売サイト。ついに日本でも発売となる見込みだ
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アップルストア銀座の目の前に当たる松屋銀座に登場した広告。米国などでSurfaceが発売された時も、同様の広告が各地で展開された
アップルストア銀座の目の前に当たる松屋銀座に登場した広告。米国などでSurfaceが発売された時も、同様の広告が各地で展開された
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報道関係者向けに送られた「新デバイスに関する記者発表会」の案内状に貼り付けられていたSurfaceのイメージ
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Windows RTでは、Windows 7などに向けて作られた既存のアプリケーションが動作しない。実行すると、図のようなメッセージが表示される
Windows RTでは、Windows 7などに向けて作られた既存のアプリケーションが動作しない。実行すると、図のようなメッセージが表示される
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 マイクロソフトが自社製タブレット「Surface」の国内販売を始める。2013年2月24日付の日本経済新聞が「3月にも日本発売」と報じたほか、25日には東京・銀座にある松屋銀座の壁面などにSurfaceの外観やロゴをあしらった広告が掲示された。同日午後には、「新デバイスに関する記者発表会」を3月1日に開催するとの案内状が報道関係者に届いている。同社はこれまでSurfaceの国内販売について「時期は言えないが日本でも発売する予定」としていたが、いよいよ発売に向けて動き出したようだ。

 Surfaceは、同社が2012年6月に発表した自社製のWindowsタブレット。キーボード機能を備えた「タッチカバー」を装着できる点を特徴とする。3mmという厚さの中にタッチセンサーを内蔵。本体側面に磁力で取り付けて、キーボードとして利用可能だ。OSおよびCPUの違いにより2機種あり、OSにWindows RT、CPUにARM系のTegra 3を採用した「Surface Windows RT」(Surface RT)は、単体で499ドルから(米国での直販価格、以下同じ)。OSにWindows 8 Pro、CPUに米インテルのCore i5を採用した「Surface Windows 8 Pro」(Surface Pro)は、単体で899ドルから。タッチ式のキーボードが付いた「タッチカバー」は119.99ドルで、Surface RTにはタッチカバーをセットにしたモデル(599ドルから)もある。

 Surfaceが注目されているのは、設計から販売までを全てマイクロソフト自身が行っている点だ。同社は以前から、マウスやキーボードなどの周辺機器、家庭用ゲーム機「Xbox」といったハードウエアを自社で手掛けているが、パソコン本体やタブレットは自社で開発せず、パソコンメーカーに多様なハードウエアを提供してもらう“水平分業型”の戦略を採ってきた。米アップルがOSからハードウエア、コンテンツまで全てを自社で手掛ける“垂直統合型”で成功したのとは対照的である。ところがSurfaceに関しては従来の方針を転換。垂直統合型の事業モデルへと大きくかじを切っている。

 同社は2012年10月26日、Windows 8の発売に合わせて、まずSurface RTをオーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、英国、米国で発売した。2013年1月22日には、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイスの13カ国でも発売すると発表。さらに2月9日には、米国とカナダでSurface Proの販売を開始した。

 日本経済新聞は、3月に国内販売が始まるのは、OSにWindows RTを搭載したSurface RTだとしている。