米IDCは現地時間2013年2月21日、パソコン、タブレット端末、スマートフォンを合わせた「スマートコネクテッドデバイス」市場に関する調査結果を公表した。
2012年のスマートコネクテッドデバイスの世界出荷台数をメーカー別に見ると、韓国Samsung Electronicsが2億5000万台で、米Appleを抜いてトップとなった(表)。2位となったAppleの出荷台数は2億1870万台。中国Lenovo Group(聯想集団)が7830万台でこれに次ぎ、この後、米Hewlett-Packard(HP)の5820万台、米Dellの3880万台が続いた。ベンダー | 出荷台数(2012年) | 市場シェア(2012年) | 出荷台数(2011年) | 市場シェア(2011年) | 対前年比増 |
1. Samsung | 250 | 20.80% | 114 | 12.30% | 119.30% |
2. Apple | 218.7 | 18.20% | 151.5 | 16.30% | 44.30% |
3. Lenovo | 78.3 | 6.50% | 48.5 | 5.20% | 61.40% |
4. HP | 58.2 | 4.80% | 63.6 | 6.80% | -8.50% |
5. Dell | 38.8 | 3.20% | 44.6 | 4.80% | -12.90% |
その他 | 557.1 | 46.40% | 508.1 | 54.60% | 9.60% |
合計 | 1201.1 | 100.00% | 930.4 | 100.00% | 29.10% |
2012年第4四半期(10~12月期)のスマートコネクテッドデバイスの総出荷台数は3億6770万台で、前年同期から28.3%増加した。これにより2012年の年間総出荷台数は12億110万台となり、前年から29.1%増加した。デスクトップパソコンとノートパソコンは前年比でそれぞれ4.1%と3.4%減少したが、タブレットが同78.4%増と急増し、スマートフォンも同46.1%増と大きく伸びた。スマートフォンのスマートコネクテッドデバイス全体に占める出荷台数の割合は前年の53.1%から60.1%に拡大した(図)。
Samsungの出荷台数は前年の1億1400万台から2.2倍に拡大しており、伸び率でもLenovo(61.4%増)やApple(44.3%増)を大きく上回っている。Samsungはスマートフォンが好調に推移し、同社のスマートコネクテッドデバイス全体の伸びをけん引した。一方でAppleはタブレット分野で業界トップだったが、ノートパソコンでは8位、デスクトップパソコンでは5位だった。
IDCによると、3位のLenovoの強みは依然としてノートパソコン。Lenovoは2012年に約3000万台のノートパソコンを出荷した。だが同社のスマートフォン出荷台数は前年から6.4倍の2370万台に伸びており、Lenovoはこの分野で台頭してきたという。
4位のHPと5位のDellの出荷台数は、前年からぞれぞれ8.5%と12.9減少しており、上位5社で前年割れとなったのはこの2社のみ。いずれもスマートフォンとタブレットの分野で存在感を示せず苦戦しているとIDCは指摘している。
なおタブレット端末の平均単価は2012年に15%下がり、461ドルとなった。IDCは2013年もタブレットの平均単価の下落傾向が続くと見ている。一方スマートフォンの平均単価は408ドルで、依然としてタブレットを下回っている。