米デルでストレージを担当するバイスプレジデントのアラン・アトキンソン氏
米デルでストレージを担当するバイスプレジデントのアラン・アトキンソン氏
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デル 執行役員 エンタープライズ・ソリューションズ統括本部長の町田栄作氏
デル 執行役員 エンタープライズ・ソリューションズ統括本部長の町田栄作氏
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北陸先端科学技術大学院大学 情報社会基盤研究センター助教の宇多仁氏
北陸先端科学技術大学院大学 情報社会基盤研究センター助教の宇多仁氏
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 デルは2月20日、東京都内で記者を対象とする発表会を開き、2013年のストレージ事業に関する戦略を発表した。
 
 まず、米デルでストレージを担当するバイスプレジデントのアラン・アトキンソン氏が、グローバル規模における同社のストレージ事業について解説した。「EqualLogicの顧客数は2008年に比べて12倍に成長し、iSCSIストレージではシェア第1位を同年から堅持している。日本でも、17四半期連続で1位を維持している」(アトキンソン氏)。また、仮想化ストレージのCompellentの売り上げは、2011年にデルが開発元の米Compellentを買収後、2.5倍に増加したという。
 
 アトキンソン氏は他社との戦略の違いについても言及。「当社はレガシー製品を持たないので、その縛りを受けずに新しい視点で戦略を進められる。また、当社のセールスチームとマーケティングチームは、年間20億回も顧客とやりとりしており、ダイレクトに顧客の声を吸い上げることができる」とアピールした。また2013年の取り組みとして、「サーバーとストレージを一体的に運用していく例が増える中で、階層化機能の高度化を進めていく。同時に、ストレージを仮想化して提供するSoftware as a Storageというコンセプトも推進していく」と述べた。

 続いて、デル 執行役員 エンタープライズ・ソリューションズ統括本部長の町田栄作氏が、日本でのストレージ事業について解説。「EqualLogicはこの4年間で年平均47%の成長率を達成した。また、3年前にユーザー会を発足させ、顧客の声を開発、設計にフィードバックしており、今後も続けていくことが大事と考えている」と述べた。
 
 今年力を入れる分野としては、昨年に引き続きディザスタリカバリ、データバックバックアップといった領域に注力するほか、ストレージではパートナー企業を通じた間接販売比率約40%を50%に増やすこと、ストレージの所有から課金ベースの利用という形態への移行への対応を進めることなどを説明。「今年はデルの日本法人設立20周年でもあり、当社がストレージをエンドトゥエンドで提供しているという認知を広め、仮想ストレージ分野でトップを堅持したい」と述べた。
 
 最後にユーザーの立場から、石川県金沢市の北陸先端科学技術大学院大学 情報社会基盤研究センター助教の宇多仁氏がスピーチした。同大学は情報環境システム「FRONTInformation EnviRonment」に、Dell Compellentを総容量3ペタバイトという世界最大規模で導入している。「Compellentの持つ自動階層化機能と柔軟なポリシー設定を評価した。導入時も、デルが先頭に立ってサポートしてくれた」と語った。