写真●大阪での「なぜなぜ分析 演習付きセミナー」の様子
写真●大阪での「なぜなぜ分析 演習付きセミナー」の様子
[画像のクリックで拡大表示]

 日経情報ストラテジーは2013年2月19日、大阪では初となる、同誌主催の「なぜなぜ分析 演習付きセミナー」を開催した(写真)。新大阪駅近くの会場には、関西のIT企業が多数参加。IT業界でのなぜなぜ分析のニーズの高まりを感じさせる1日になった(関連記事)。製造業なども含め、合計で約60人の受講者が、講師であるマネジメント・ダイナミクス社長、小倉仁志氏の講義に耳を傾けた。

 小倉氏はシステムトラブルがなくならないIT業界関係者を強く意識し、講義の冒頭で「なぜなぜ分析とトラブル後の報告書や始末書は分けて考えるべき。なぜなぜ分析は企業が前に進むための行動だし、書き方も大きく異なる」と強調した。

 システム技術者に多く見受けられる「単語」を羅列しただけの分析資料にも最初に疑問を投げかけ、「トラブルの事象を文章で表現することを心がけてほしい。単語だと、読む人によって色々な解釈ができてしまい、見当違いななぜを出すことになってしまう」と説明した。

 トラブルが起きた時は、ビデオ画像をまるで逆回しにして見るかのように、「時系列に沿って出来事を順に追っていく癖を付けよう」とも話した。

 大阪の熱心な受講者からは「なぜなぜ分析にどれくらい時間をかけるべきか」との質問が出た。これに対し、小倉氏は「1日にせいぜい1時間でしょう。今日はこのなぜを突き詰めてみようと、リーダーは的を絞って議論を促した方がよい」と回答した。