写真●アクティフィオ100Tシリーズの外観
写真●アクティフィオ100Tシリーズの外観
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 シーティーシー・エスピー(CTCSP)は2013年2月19日、バックアップデータ量を減らすことに注力した多機能型のバックアップストレージ「アクティフィオ100Tシリーズ」(写真)を販売開始した。価格は調整中だが、実売で千数百万円程度からという。販売目標は、構築・保守サービスと合わせて2013年度からの3年間で15億円。開発会社は米アクティフィオ(Actifio)。

 企業のバックアップデータの量を減らすストレージ製品である。背景には、企業の現状のデータバックアップ環境がサイロ型になっている、という状況がある。一般には、複数のバックアップ製品が乱立し、これら製品群ごとに異なるバックアップデータ(複製データ)を用意しているという。これを改善し、単一のバックアップデータだけで済むようにする。

 単一のバックアップデータだけで済む理由はこうだ。まず第一に、データバックアップ、スナップショット、災害復旧、開発/テスト環境の構築など、業務データを複製したバックアップデータを利用する機能群を、1台でまとめて提供する。これにより、既存のバックアップソフトやバックアップストレージなどの製品を代替できる。第二に、これらの機能群が利用するストレージボリュームやデータを仮想化し、一つの複製データを複数の機能から共有して再利用できるようにした。

 CTCSPによれば、複数のバックアップ機能から単一のバックアップデータを共有できる製品は、他社にはないという。多機能型のバックアップストレージは他社にもあるが、これらは個々のバックアップ機能が互いに独立しており、それぞれの機能のために独立したバックアップデータを作成する必要があるとしている。

 なお、CTCSPは、製品の販売に加え、システム設計、導入、運用支援まで、一通りのSIサービスをワンストップで提供する。構築期間は、ユーザー企業の環境にもよるが、最短で1週間程度としている。