日本プルーフポイントは2013年2月19日、使い慣れた電子メールのユーザーインタフェースを介して大容量ファイルを受け渡せるようにしたクラウドサービス「Proofpoint Secure Share」を発表した。2013年第1四半期に開始する。価格は未定でオープンだが、1ユーザー当たり年額で1000円~1万円の間になるという(契約数によって変わる)。

 同サービスを使うと、大容量ファイルを電子メールに添付して送ることができる。実際には添付ファイルのままあて先に届くわけではなく、同ファイルをHTTPでダウンロードするためのURLが、あて先にメールで届く仕組み。これにより、メールシステムの運用上の制約を受けることなく、任意のサイズのファイルを受け渡すことができる。

 特徴は、メールにファイルを添付するというインタフェースをまったく変えることなく利用できることである。このために、二つの手段を用意している。一つは、メールクライアントソフト「Outlook」のプラグインである。もう一つは、SaaS型で提供するWebメーラー(Webブラウザーから利用できるメールクライアント機能)である。いずれかのメーラーで添付ファイルを送信すると、裏でProofpoint Secure Shareを利用する仕組み。

 情報漏えい対策機能(DLP機能)も備える。メール本文や、添付ファイル(オフィス文書)から抽出したテキストを対象に、文字列をフィルタリングして送信中止などのアクションを起こすことができる。フィルタリングのルールは、正規表現で自由に記述できるほか、16桁の番号が実在するクレジットカード番号かどうかなどを判定する専用のフィルタリングルールエンジンを標準で搭載する。

 なお、今回のProofpoint Secure ShareはSaaS型で提供するクラウドサービスだが、同社の既存製品には、オンプレミスで動作するサーバーアプライアンス装置「Proofpoint Secure File Transfer」(SFT、関連記事)がある。今回のProofpoint Secure Shareは、SFT同様の機能をSaaS化し、さらにDLP機能を搭載したものに相当する。