写真1●日本マイクロソフトの溝口宗太郎氏
写真1●日本マイクロソフトの溝口宗太郎氏
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 米マイクロソフトが2013年1月31日に発表したWeb開発者向けのツールセット「modern.ie」について、日本語版を3月に公開することがわかった。日本マイクロソフトでInternet Explorerのマーケティングを担当するWindows本部 シニアプロダクトマネージャーの溝口宗太郎氏(写真1)が明らかにしたもの。

写真2●modern.ieのWebサイト
写真2●modern.ieのWebサイト
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 modern.ieは現時点では英語版のみが提供されている(写真2)。溝口氏によれば「現在日本語化を進めており、3月中には発表できる見込み」とのことだ。

 溝口氏はmodern.ieの説明にあたって、Webサイト開発の現状を分析。「レガシーIEの存在」「対応プラットフォームの増加」「環境構築の困難さ」といった点がWeb開発者の負担になっていると指摘する。

 マイクロソフトではInternet Explorerの「6・7・8」を「レガシーIE」と呼称し、現在のWindows 7における最新版「9」や、Windows 8に搭載された「10」とは区別している。これらレガシーIE向けに作られたWebサイトが最新版のIEで動作しない、あるいは最新版向けに作られたサイトがレガシーIEで動作しない、といった問題が起きているという。

 また、Webサイトとして対応を求められるプラットフォームは、PCやスマートフォンだけでなく、タブレットやXboxをはじめとするゲームコンソールに広がりつつある。これらのプラットフォームにおいて、ブラウザのバージョンやスクリーンサイズが多種多様である点も悩ましい。様々なプラットフォームをテストするための環境構築についても、コストや手間の面で難しい。「社内規定により、最新版のOSやブラウザを利用できない職場もある」(溝口氏)と指摘する。

 そこでWeb開発者の負担を減らすためにマイクロソフトが提供するツールセットが、「modern.ie」である。