画面●Amazon RedshiftのWebサイト
画面●Amazon RedshiftのWebサイト
[画像のクリックで拡大表示]

 米Amazon.comのグループ企業でクラウドコンピューティング関連サービスを提供するAmazon Web Services(AWS)は2013年2月15日(現地時間)、ペタバイト規模の“ビッグデータ”をクラウド上で扱えるデータウエアハウス(DWH)の新サービス「Amazon Redshift」(画面)を正式に提供開始した。現在は、米国東地区のデータセンターでのみ利用できる。数カ月以内に、日本など他地区のデータセンターでも利用可能になる。

 Amazonは2012年11月から同サービスのプレビュー版を提供していた(関連記事)。プレビュー版は一般消費財メーカーや、広告、eコマース、金融、ゲーム関連など幅広い業種の企業が利用したという。

 一般にデータウエアハウスの構築には大規模なサーバーやストレージが必要になるため、構築と運用に多大なコストがかかる。Amazon Redshiftでは、Webブラウザー上の管理コンソールで数回のクリック操作をするだけで、データウエアハウスを起動できる。データ容量を拡張する際も簡単なクリック操作だけで済む。料金も年間・テラバイト当たり、おおむね1000ドル以下に収まるという。

 分析ツールとしては、既存の各種ビジネス・インテリジェンス(BI)ツールが利用できる。プレビュー版を利用した企業では、それまで使っていたBIツールと比較して、同様のクエリー(問い合わせ)を50倍の速さで処理できるようになった例もあるという。

 価格は、1時間当たり0.85ドル(米国東地区データセンターで2テラバイトのデータウエアハウス1ノードを使う場合)から。1年契約や3年契約による割引プランも用意した。

[Amazon Web Services社の発表資料]
[Amazon RedshiftのWebサイト]