ノルウェーOpera Softwareは現地時間2013年2月15日、モバイル向けビデオ配信技術の米Skyfire Labsを買収すると発表した。買収総額は最大で1億5500万ドルにのぼる見込み。手続きは2013年3月15日までに完了する予定。

 Skyfireの主要ソフトウエア「Rocket Optimizer」は、モバイルキャリアがクラウドコンピューティングを利用してビデオなどのマルチメディアコンテンツ配信を最適化できるようにする。ネットワーク環境に応じてビデオを圧縮することでネットワーク性能を平均60%引き上げるとしている。またSkyfireは、スマートフォンユーザーがブラウザーをパーソナル化するためのブラウザー拡張およびツールバー群「Skyfire Horizon」も提供している。

 Operaによると、米大手キャリア3社がRocket OptimizerやSkyfire Horizonを採用しているほか、世界の10キャリアがテスト導入しているという。「2015年にはビデオコンテンツが世界モバイル帯域幅の3分の2以上を消費するとみられている。AndroidやiOSアプリケーションの使用時間が急増している背景もあり、当社のソリューションをキャリア向けに拡大できることを嬉しく思う」とOperaのLars Boilesen最高経営責任者(CEO)は述べている。

 買収手続き完了後、SkyfireはOperaの完全子会社として独立した事業を継続する。現CEOのJeffrey Glueck氏は引き続きSkyfireを指揮するとともに、Operaのモバイルキャリア向け事業担当執行バイスプレジデントに就任する。

 OperaはSkyfireに対し、現金と株式を合わせて5000万ドル相当を先払いする。またSkyfireが一定の業績目標に達した場合、3年にわたって上乗せ額を支払う条件になっており、買収額は合計1億5500万ドルに達する可能性がある。

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