図1●History Gluonを利用したNoSQLによるRDBMSの代替(ミラクル・リナックスのホワイトペーパーより引用)
図1●History Gluonを利用したNoSQLによるRDBMSの代替(ミラクル・リナックスのホワイトペーパーより引用)
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図2●Zabbixの監視データ記録での、MySQLとNoSQLのCassandraの性能比較(ミラクル・リナックスのホワイトペーパーより引用)
図2●Zabbixの監視データ記録での、MySQLとNoSQLのCassandraの性能比較(ミラクル・リナックスのホワイトペーパーより引用)
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 ミラクル・リナックスは2013年2月14日、RDBMSの代替としてNoSQLを利用するためのミドルウエア「History Gluon」をオープンソースソフトウエア(OSS)として公開した(図1)。オープンソースの統合監視ソフトウエア「Zabbix」が履歴データを保存する際、その保存先としてMySQLに代えてHistory Gluon経由でNoSQLのCassandraを使用することで最大3.4倍の性能が得られたとしている。

 5秒の監視間隔で、30分間の監視データを書き込む処理での性能を比較した。MySQLでは、監視項目数が8000点程度までは正常に書き込みが行われ、30分間で最大約300万件の監視データが書き込まれたが、さらに監視項目数を増やすと、書き込み処理数がピーク時より低下して約150万件程度になった。

 一方、Zabbix本体のソースコードを一部変更し、History Gluon経由でCassandraを利用したところ、監視項目数が2万2000点程度までは正常に書き込みが行われ、30分間で最大約800万件の監視データが書き込まれた。CassandraはMySQLの最大3.4倍の性能が得られた(図2)。

 History Gluonおよび機能改善されたZabbixのソース情報はGithubで、ホワイトペーパー(英語版)はミラクル・リナックスのホームページで公開している。

 ミラクル・リナックスではOSSを利用した様々な技術の研究開発を行っており、History Gluonおよび性能検証はその一環であるとしている。