日本IBMは2013年2月14日、ソフトウエアとハードウエアの統合製品である「PureApplication System」シリーズ(関連記事1関連記事2)の上位機を2月28日に出荷開始すると発表した。また、米国で1月8日に発表し同月11日に出荷開始した同シリーズのエントリーモデルや、1月22日に米国で発表し2月1日に出荷開始したデータウエアハウス向けアプライアンス「PureData System for Analytics」シリーズ(関連記事)の性能強化モデルなどについても正式に説明した。

写真1●2013年2月28日に出荷開始する「POWER7+」プロセッサ搭載モデル「PureApplication System W1700」
写真1●2013年2月28日に出荷開始する「POWER7+」プロセッサ搭載モデル「PureApplication System W1700」

 今回新たに追加予定のPureApplication System上位機は、プロセッサ「POWER7+」を搭載した「PureApplication System W1700」(写真1)。コア数に応じて「W1700-96」から「W1700-608」まで4モデル用意する。OSはAIXを搭載する。

 POWER7+は従来モデルの「W1500-96」などで採用している「POWER7」より性能が最大40%高速とされる。2012年10月に同社製UNIXサーバーのPower Systemsファミリーでは採用済みだった(関連記事)。今回の機種では1プロセッサー・コア当たり最大20台の仮想サーバーが稼働できるとしている。

 2013年1月11日に出荷開始した新たなPureApplication Systemのエントリーモデルは、従来の最下位機種「W1500-96」からコア数をさらに減らした「W1500-32」および「W1500-64」の2モデル。メモリー/SSD/HDDそれぞれの容量はW1500-32が0.5TB/2.4TB/24TB、W1500-64が1TB/2.4TB/24TBとなっている。OSはLinuxを搭載する。ラックサイズが従来機「W1500-96」の42Uに対して25Uと小さくなっているほか、消費電力も約30%削減できるという。

 2013年2月1日に出荷開始したデータウエアハウス向けアプライアンスの性能強化モデル「PureData System for Analytics N2001」は、従来からある同シリーズの「N1001」に比べてハードディスクを大幅に増やして並列処理数を増やすことで、性能を3倍高めたという。ディスクの搭載数を96台から240台と2.5倍にしたのに加えて、個々のディスクの性能向上でトータル3倍の能力になったとしている。発表会で行ったデモでは、200GB、20億件のテーブルに対してSELECT命令などをおよそ2秒で実行できることを実演した。