米Yahoo!は飲食店や小売店舗などの地域情報サービスを手がける新興企業、米Alikeを買収した。Alikeの全従業員はYahoo!のモバイル部門に移籍し、Yahoo!サービスのパーソナル化機能などを拡充する。Alikeが現地時間2013年2月12日、自社のWebサイトで明らかにした(画面)。
Alikeは、利用者が好みのレストランやカフェなどの店舗情報を入力しておくと、位置情報と合わせて利用者に最適な新しい店舗を紹介するというサービスを提供していた企業。iPhone向けのアプリケーション「Alike Nearby」やWebアプリケーションを手がけていたが、今回の買収に伴い既にサービスとサポートを終了した。
新興企業の情報サイト米Vatorによると、Alikeの設立は2011年。本社は米ワシントン州。また米TechCrunchは、創業者で最高経営責任者(CEO)のMaria Zhang氏が米Microsoft出身でビッグデータやマシンラーニングに詳しい人物と伝えている。
Yahoo!は買収金額や買収目的を明らかにしていないが、Alikeの技術を活用し、モバイル向けサービスで推奨機能を強化していくもよう。テクノロジー系ブログサイト、The Next Webによると、Yahoo!の広報担当者が同日声明を出し、Alikeの買収を認めている。「Alikeはパーソナル化機能に特化した開発をしており、そのアプローチにYahoo!は大変感銘を受けた」とコメントしたという。
Yahoo!は2012年10月に飲食店や音楽、書籍、映画などの情報を共有するモバイル向けアプリケーションの企業Stampedを買収しており、この分野に力を入れている(関連記事:米Yahoo!、アプリ新興企業「Stamped」の買収でモバイル事業強化)。