写真 会見に臨むNHKの元橋氏(左)とTBSテレビの井川氏
写真 会見に臨むNHKの元橋氏(左)とTBSテレビの井川氏
[画像のクリックで拡大表示]
図1 2月17日深夜のEPGのイメージ
図1 2月17日深夜のEPGのイメージ
[画像のクリックで拡大表示]
図2 平日の受信確認テストのイメージ
図2 平日の受信確認テストのイメージ
[画像のクリックで拡大表示]

 日本放送協会(NHK)と民放キー局5社(日本テレビ放送網、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビジョン)は2013年2月8日に会見を行い、東京スカイツリー移転に向けた取り組みの現状や今後の予定について述べた。説明はNHK 経営企画局 専任部長の元橋圭哉氏と、TBSテレビ 社長室 担当局長の井川泉氏が行った(写真)。

 2013年2月17日の深夜には、各チャンネルを録画して東京スカイツリーからの電波の受信状況を確認できるようにする。同日の放送がすべて終わる夜間の放送休止時間帯に、地上波7チャンネルの放送波を東京スカイツリーから送信する。EPGでの番組表示をチャンネルごとに1分の枠に区切り、1台の録画機ですべてのチャンネルを録画できるようにする。連続した番組を録画予約すると、番組の終盤が収録されない録画機があるため、チャンネルごとに2分のインターバルを設ける(図1)。

 2013年3月からは受信確認テストを、これまで実施してきた毎週土曜に加えて、平日にも実施する。3月4日、5日、7日は午後6時35分から6時40分に受信確認テストを行う。3月13日、14日、15日は午前8時35分から8時40分に実施する。これまでの受信確認テストでは特別番組の中で放送波の送信所を東京タワーから東京スカイツリーに切り替えていたが、今回は通常の番組を放送している途中で切り替えを行う。映像の切り替え前後に、L字表示を用いて、受信確認の説明や問い合わせ先を表示する(図2)。毎週土曜日早朝の受信確認テストも引き続き実施する。こちらでは、これまでと同様に特別番組を放送する。放送時間は午前4時58分から午前5時である。

 さらに2月8日開催の6社会議では、1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)の住宅を対象に東京スカイツリーからの試験電波送出に関するチラシを配布することを決めた。「平日の受信確認テストを開始する3月4日までには配布したい」(元橋氏)としている。

 今回の東京スカイツリー移転に伴う受信対策費の総額は現時点で未定という。会見終了後にこの費用の財源について本誌が質問したところ、「2013年度に費用が必要となれば各社の技術部門が予算要求をするだろう」(井川氏)「来年度予算に盛り込まれている」(元橋氏)とした。