トレンドマイクロは2013年2月6日、企業向けセキュリティサービスの新ブランド「Trend Micro Security as a Service」を発表した。同サービスは、企業で必要なセキュリティ機能をSaaS(Software as a Service)の形で提供しようというもの。2016年までに年間売り上げ45億円を目指す。
同社エンタープライズマーケティング部部長の新井一人執行役員(写真1)は、「スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスが普及し、一人で複数の端末を使うのが当たり前になってきた。そうした中で、これまでのウイルスや情報漏洩対策に加え、モバイルデバイスの管理が問題になっている」と新ブランドを立ち上げた背景を説明する。セキュリティ機能をSaaSで提供することで、社外のモバイルデバイスや管理者のいない拠点についても、統一したポリシーで管理できる。
Trend Micro Security as a Serviceには、すでにSaaS型で提供済みの端末向けセキュリティ「ウイルスバスター ビジネスセキュリティサービス」、URLフィルタリング「InterScan WebManager SCC」、電子メールセキュリティ「Hosted Email Security」の三つのサービスを統合する。さらに、2013年第3四半期に、Webセキュリティ、デバイス管理、ブラックリスト/ホワイトリストによるURLフィルタリングを提供する(写真2)。さらに、その後もホワイトリストによる利用アプリケーションの管理やアクセスコントロール機能なども提供する予定だ。
Trend Micro Security as a Serviceの特徴は、パートナー経由でサービスを提供していくこと。ライセンス管理システムをパートナーに開放することで、ユーザー企業からパートナーに申し込みがあった場合には、すぐにライセンスを発行可能にする(写真3)。パートナーにとっては、自分のサービスメニューの一つとしてセキュリティサービスを組み込んだ形で提供でき、一方ユーザー企業からはあたかもパートナー企業が一元的にサービスを提供しているように見える。