写真●Windows Phone 8搭載スマートフォンの「Huawei 4Afrika」
写真●Windows Phone 8搭載スマートフォンの「Huawei 4Afrika」
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 Microsoftは現地時間2013年2月4日、中国Huawei TechnologiesやフィンランドNokiaなどと協力してアフリカ地域におけるスマートデバイスの普及や、情報通信技術のインフラ整備、利用促進を図ると発表した。

 まずは「Huawei 4Afrika」(写真)と呼ぶWindows Phone 8搭載スマートフォン(関連記事)をアフリカの7カ国で2月中にも発売する。

 Microsoftによると、これは「4Afrikaイニシアチブ」と呼ぶ広範なアフリカ支援の取り組みの一環。2016年までに数千万人の若者がスマートデバイスを利用できる環境を作ったり、100万社という規模で中小企業のIT化を支援したり、20万人の従業員、新卒者のITスキル向上を手助けしたりする。

 ケニアの通信当局によると、同国におけるブロードバンドサービスの加入者比率はわずか2%。新規に販売される携帯電話のうち95%がフィーチャーフォンという。こうしたデジタル格差の解消に向けMicrosoftは各国政府や業界のパートナー企業と協力するとしている。

ケニアで太陽光発電稼働の無線基地局

 第1段階として同社は、スワヒリ語でクラウドを意味する「Mawingu」という無線基地局の実験プロジェクトをケニアで開始する。これはMicrosoft Researchで一部開発した技術を用いている。テレビの空き周波数帯を使った高速インターネット用基地局で、電力の行き届かない地域でも利用できるよう太陽光発電で稼働する。Microsoftは同様の実験を数カ月後にアフリカ東・南部の国々で行いたい考え。

 このほか、南アフリカとエジプトでは両国の利用者に特化したWindows/Windows Phone向けアプリケーションを開発するプロジェクト「AppFactory」を拡充する。また北アフリカの女性のスキル向上、雇用、起業を支援するポータルサービスを3月に始める計画。

 Nokiaとはケニアとナイジェリアで地域の通信事業者の協力のもと、携帯電話販売店内でトレーニングプログラムを実施し、Windows Phone「Lumia 510」「同620」の販売促進を図る。

 Huaweiの4Afrika端末は、今年1月に2013 International CESで発表したWindows Phone8端末「Ascend W1」のアフリカ版。エジプト、ケニア、南アフリカ、ナイジェリア、コートジボワール、モロッコ、アンゴラで発売する。Microsoftは価格について明らかにしていないが米New York Timesは150ドルと報じている。

[Microsoftの発表資料1]
[Microsoftの発表資料2]
[Huaweiの発表資料]