写真1●実験の概要
写真1●実験の概要
複数のSDN実験を「GINEW」というマルチベンダー環境下のパス制御の仕組みを用いることで、ユーザー自身が切り替えられるようにしている。
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 情報通信研究機構(NICT)は2013年2月5日、2011年4月から運用を進めている研究開発用テストベッドネットワーク「JGN-X」において、10種類のSDN(Software Defined Network)実験を並行運用し、利用者自らがGUIを通してそれぞれのSDN実験へと柔軟に切り替えられる実証実験を公開した(写真1)。

 並行運用しているSDN実験は以下の10種類である。

  1. NTTネットワークサービスシステム研究所によるSDTN(Software Defined Transport Network)技術を使った「帯域オートスケール」
  2. 同実験を米シスコによるSDNを実現するためのAPIセット「Cisco onePK」(関連記事)によって実装した実験
  3. NTTネットワークサービスシステム研究所と大阪大学、電気通信大学による生体ゆらぎを応用した仮想ネットワーク制御
  4. NICTとNECによるJGN-X上のSDNテストベッド「RISE」の拡張
  5. NICTとNECによるOpenFlow対応MPLS-TPスイッチの試作
  6. シスコによるCisco onePKを使った経路制御の検証
  7. ジュニパーネットワークスによるOpenFlowとMPLSを組み合わせた制御
  8. NICTと東京大学、慶応義塾大学によるマルチベンダー対応のパス制御技術「GINEW」
  9. 東京大学の中尾彰宏准教授によるプログラマブル技術「FLARE」(関連記事
  10. NICTと東京大学、NTT、日立製作所、NEC,富士通による仮想化ノードシステム

 それぞれのSDN実験に使われている技術は、OpenFlowからVPLS(virtual private LAN service、関連記事)、独自技術となるCisco onePK、FLAREなど、「考えられるSDNをすべて集めた」(NICT)という。