米Oracleは現地時間2013年2月4日、セッションボーダーコントローラー(SBC)ベンダーの米Acme Packetを買収することで両社が合意したと発表した。買収額はAcme Packet株式1株あたり29.25ドルで、総額約17億ドルとなる見通し。

  Acme Packetは2000年に設立され、マサチューセッツ州に本社を置き、スペイン、ドイツ、日本、韓国、英国に拠点を構えている。同社の通信管理ソリューションは、IPネットワークにおける信頼性の高い次世代音声・データサービスと、統合通信サービスの展開を可能にするとしている。現在、100カ国以上の1850社を超えるサービスプロバイダーや企業が採用しており、Oracleによれば世界通信企業トップ100のうち89社がAcme Packetの顧客という。

 Oracleは自社の通信業界向け製品にAcme Packetの技術を追加し、あらゆるデバイスとネットワークによる安全な通信の実現を支援することで、オールIPネットワークへの移行促進を図りたいとしている。

 Acme Packetの取締役会はすでに同買収案を承認済み。今後Acme Packet株主や当局による承認を得た上で、2013年前半に取引を完了する見通し。

 米メディア(Wall Street Journal)によると、1株29.25ドルという金額は、前営業日(2月1日)の終値より22%高い。買収合意の発表を受け、Acme Packetの株価は午前中の取引で24%上昇した。またAcme Packetが同日発表した2012年第4四半期の決算は、前年同期比15%減収で200万ドルの赤字だったが、アナリストの予測よりよい数字だった。

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