米Strategy Analyticsが現地時間2013年2月1日に公表した調査結果によると、2012年第4四半期(同年10~12月期)における米国の携帯電話出荷台数は5200万台で前年同期の5020万台から約3.6%増加した。このうち米Appleの出荷台数が1770万台で、同社は米国の四半期ごとの携帯電話出荷台数ランキングで初めて首位になった。

 Appleの出荷台数は前年同期の1280万台から38%増え、同社の市場シェアは過去最大の34%になった。iPhoneとアプリ配信マーケット「App Store」のエコシステム(生態系)や、通信事業者の割引販売、最新モデル「iPhone 5」の広範な販売攻勢が奏功したとStrategy Analyticsは見ている。

 Appleに次いで出荷台数が多かったのは韓国Samsung Electronics。同社の出荷台数は前年同期比24%増の1680万台で、Appleより90万台少なかった。Samsungの同四半期の市場シェアは32.3%で、前年同期の26.9から5.4ポイント増えたが、Appleの勢いには及ばなかった。ただしSamsungは2008年以来首位を維持してきた。2013年は、うわさされている次世代旗艦モデル「Galaxy S IV」などを市場投入し、巻き返しを図るだろうとStrategy Analyticsは予測している。

 出荷台数で3位となったのは韓国LG Electronics。同社は四半期中に470万台を出荷した。出荷台数は前年同期の690万台から減少し、シェアも13.7%から9%に低下した。LGは激化するスマートフォンの市場競争で、AppleとSamsungの勢いに苦戦したという。

 なお、昨年1年間における携帯電話全体の出荷台数は1億6690万台で、前年から10.6%減少した。第4四半期は堅調に伸びたものの、第1~3四半期に16%減少したことが年間台数の減少につながった。景気の先行き不透明感が広がったこと、通信事業者が機種変更の制限を厳しくしたことが影響したとStrategy Analyticsは分析している。

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