米Dellの株式非公開化に向けた投資グループとの交渉が最終段階に入ったと、英Reutersが現地時間2013年2月1日に報じた。Dell設立者で最高経営責任者(CEO)のMichael Dell氏とプライベートエクイティ会社の米Silver Lake Partnersが率いる企業連合が、Dellを買収する見通し。買収先企業の資産を担保に銀行などから調達した資金を使って手続きを完了させるレバレッジドバイアウト(LBO)方式が用いられる。

 Reutersが関係者から得た情報によると、非公開化にあたっては1株当たり13~14ドルで交渉が行われており、これに基づいたDellの評価額は226億~244億ドルとなる。最終的な調整が先週末に図られた模様だが、日程がずれ込む可能性もあるとしている。

 買収後はDell CEOが過半数の株式を所有し、Silver Lakeと米Microsoftが少数株を取得する計画という。

 複数の米英メディア(米Forbes米CNET News.com英Financial Timesなど)は、早ければ2月4日にも交渉成立が発表されるとしており、Microsoftの出資額は10億~30億ドルと見ている。Dell非公開化の動きについては、すでに米Wall Street Journalと米Bloombergが1月に報じていた。今回Wall Street Journalの金融情報サイト「MarketWatch」がDellに取材したところ、同社広報担当のDavid Frink氏は「憶測に対してはコメントしない」と述べた。

 なおDellの株主が受け取る最終的な金額については、いずれのメディアも報じていない。