写真1●キヤノンソフトウェアのWebアプリケーション自動生成ツール新版「Web Performer V1.3.0」の開発画面
写真1●キヤノンソフトウェアのWebアプリケーション自動生成ツール新版「Web Performer V1.3.0」の開発画面
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写真2●自動生成されたスマートデバイス向けWebアプリの例
写真2●自動生成されたスマートデバイス向けWebアプリの例
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 キヤノンソフトウェアは2013年1月31日、Webアプリケーション自動生成ツールの新バージョン「Web Performer V1.3.0」(写真1)を発売した。新版では、従来のPC用Webアプリに加え、スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイス向けに画面レイアウトを最適化したWebアプリを生成可能になった。

 Web Performerは、「データモデル」(スキーマ情報)、「入出力」(画面情報)、「ビジネスプロセス」(業務フロー)という三つの情報をGUIベースの登録画面から定義するだけで、コーディング作業を一切することなくJavaベースのWebアプリケーションを自動生成するツール。コーディング作業を省略できるため開発期間を大幅に短縮できることや、コーディングミスによるバグが仕組み上発生しないことなどを売りとしている。

 新機能であるスマートデバイス向けWebアプリの自動生成機能は、入出力の情報(画面情報)を登録する際に「モバイル用入出力」を指定することで利用できる。オープンソースのモバイル向けGUI部品ライブラリである「jQuery Mobile」を利用して、スマートデバイスのWebブラウザーに最適化した画面デザインおよび「フリック」や「タップ」などの操作に対応したWebアプリが自動生成される(写真2)。

 価格は、生成するWebアプリの実行環境をIBM System iおよびWindows環境の二つに限定した「Web Performer SE版」が最小構成(ツール本体+端末1台分のライセンス)で300万円から。実行環境を限定しない「Web Performer EE版」が同500万円からとなっている。上記価格に加え、年間保守料金(SE版が年額42万円、EE版が同72万円)も別途必要になる(価格はいずれも税別)。

 キヤノンソフトウェアによれば、同ツールはユーザー企業が社内向けの業務アプリを開発するケースなどに利用できるほか、ソフトウエアベンダーやSIベンダーが個別に受託したシステム開発案件や、パッケージソフトウエアの開発などの目的でも利用できるという。自動生成されるWebアプリケーションは、ランタイムモジュールなど不要で動作し、開発したWebアプリを販売する際にも追加のライセンス費用などは発生しない。

 同社では、Web Performerの販売目標について「2015年末までの約3年間で累計400社(新規約150社)、合計35億円(システム開発も含む)の売り上げを目指す」としている。