写真1●スタートアップ支援への思いを語るKDDIの田中孝司社長
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写真2●田中社長と最優秀賞に選ばれたLive Styles社CEOの松田晋之介氏
写真2●田中社長と最優秀賞に選ばれたLive Styles社CEOの松田晋之介氏
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 KDDIは2013年1月30日、インターネット上の革新的なサービスやアプリの発掘を目的にスタートアップ企業を支援するインキュベーションプログラム「KDDI∞Labo」(KDDIムゲンラボ)の第4期プログラムの募集を開始したと発表した。1月30日から2月22日にかけてプログラムへの参加を募り、3月下旬から6月下旬の3カ月間にわたってKDDIが開発スペースの提供やサービスの事業化に向けたサポートを行う。

 発表会でKDDI社長の田中孝司氏は、「最近は利益を出すことにいそしんでいると言われますが、元エンジニアとしての本当の心は、志の高いがんばるエンジニアを応援したい!はっきり言ってKDDI∞Laboは赤字ですが、そんなこと気にしていてはダメ!」と個人的な思い入れをにじませ、プログラムにかける期待を語った(写真1)。

 第4期からは、搭載OSに依存しないHTML5の特性を生かしたサービス開発を支援する「HTML5枠」を設定する。背景について「単純にOSに依存しないWebベースの世界が好きだから。若い人にもOSフリーの利点に注目して欲しい」(田中社長)と説明した。

 会場では、2012年9月から12月にかけて実施した第3期プログラの参加チームの表彰式も行った。第3期プログラムの最優秀賞に選ばれたのは、イベントチケットをスマートフォン上で発券し、入場時には画面をスワイプしてもらうことでチケットの「もぎり」を再現するLive Styles社の「tixee」が選ばれた(写真2)。KDDIは2月から、auスマートパスの「アプリ取り放題」で、tixeeなどの今回入賞した5つのアプリを配信する。

 また2月からKDDIは、Live Styles社と共同でチケット販売のトライアルを実施する。トライアルではKDDI研究所が開発したWebサーバーへのアクセス集中を緩和する技術「スムースアクセスシステム」をtixeeのサービスに導入し、効果を評価する。同技術は、チケット販売開始時などサーバーの処理負荷を越すアクセスが生じた場合に、クライアントごとに再アクセスまでの待機時間を発行し、順次処理するという仕組みである。tixeeが採用されている各種のコンサート、イベントなどの発券に順次導入していくとしている。

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