写真●ASTERIA WARP 4.7の画面(フローデザイナー)
写真●ASTERIA WARP 4.7の画面(フローデザイナー)
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 インフォテリアは2013年1月30日、システム連携ソフトの新版「ASTERIA WARP 4.7」(写真関連記事)の販売/出荷を開始した。新版では、中断処理の再実行などの大規模システム向け機能を備えた上位エディションを新規に追加した。標準機能も強化し、連携システムの拡大や管理用Web APIの公開、マルチコアによる並列処理の高速化などを図った。

 異なるシステム同士をデータ連携させるEAIソフトである。業務ソフトやデータベースなどのデータソースに接続し、これらのデータをルールに基づいて変換し、外部システムに引き渡すことができる。ジョブフローを定義/実行するバッチスケジューラとしての機能も備え、データ処理や外部プログラムの起動といったプロセスを、条件に合わせて駆動できる。

 大規模システム向けの上位エディション「エンタープライズ・エディション」を追加した。同エディションで利用可能な新機能として、中断してしまった処理を検知して停止箇所から再実行する「チェックポイント機能」を追加した。さらに、フローが複数実行される際に特定のフローを優先的に実行できる「優先実行モード」も追加。バッチ処理の実行中に発生した割り込み処理のリクエストを優先実行できる。

 標準エディション「スタンダード・エディション」も強化した。システム連携面では、クラウド型の分散バッチ処理基盤である「Amazon Elastic MapReduce」(Amazon EMR)との接続アダプターを追加した。これにより、ASTERIA WARPのジョブフローに、Amazon EMR上の分散バッチ処理アプリケーションを組み込めるようになる。また、主要ベンダーの仮想化ソフト上での動作を正式にサポートし、仮想環境向けの追加CPUライセンスを新たに用意した。

 性能面では、ループ並列処理を高速化するアルゴリズムを新規に開発し、マルチコアを有効活用する仕組みとした。管理面では、複数のASTERIA WARPを使う場合や他の運用管理ソフトと組み合わせた場合に便利なように、ASTERIA WARPを操作するためのWeb APIを用意し、これを公開した。

 価格(税別)は、「スタンダード・エディション」が、開発ツール「フローデザイナー」(5ライセンス)付きで480万円、上位の「エンタープライズ・エディション」が、フローデザイナー(10ライセンス)付きで600万円。仮想環境向けの追加CPUライセンス「vCPUライセンス」(仮想CPU×8個まで)は、120万円。