写真●AtermWM3800Rの外観
写真●AtermWM3800Rの外観
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 NECは2013年1月30日、モバイルWiMAXルーターの新機種「AtermWM3800R」(写真)を発表した。2月7日に出荷する。同機種では、スマートフォンと組み合わせて使うことを想定し、ルーターやスマートフォンのバッテリーを長持ちさせる機能を強化した。価格はオープンだが、想定価格は1万8000円前後(専用クレードルは3000円前後)。

 名刺サイズの小型WiMAXルーターである(重さは約80グラム)。LAN側は無線LAN(IEEE802.11b/g/n、最大150Mビット/秒)で、WAN側のインターネット回線としてUQコミュニケーションズのUQ WiMAXを利用する。バッテリー容量は2000mAで、バッテリー持続時間は連続通信が最大約8時間、休止状態での待機が最大約250時間、連続待ち受けが最大約20時間。

 特徴は、スマートフォンと組み合わせて使うことを想定し、ルーター本体やスマートフォンのバッテリーを長持ちさせる機能を強化したこと。具体的には、(1)スマートフォンへの給電機能と、(2)ルーターの休止状態をスマートフォンからON/OFFできる機能、以上の2機能を搭載した。

外付けバッテリーとして使用可、休止状態のON/OFFもリモート制御可

 (1)のスマートフォンへの給電機能は、付属のUSBホストケーブルを介してスマートフォンに電力を供給する機能である。つまり、ルーターであるWM3800R本体を、スマートフォンの外付けバッテリーとして利用できる。ただし、外付けバッテリーとして使うためには、WM3800Rを休止状態または電源OFFの状態にする必要がある。

 (2)の機能は、スマートフォン上で動作する専用のアプリケーションからリモート操作でWM3800Rを休止状態にしたり、休止状態から復帰させたりする機能である。休止状態への移行は、無線LANを介してWM3800Rに指示する。AndroidとiOSのいずれからも利用できる。一方、休止状態からの復帰は、Bluetoothの電波を利用する。この機能は、Androidアプリケーションからのみ利用できる。

 オプションのクレードルを使うと、有線LANの無線LANアクセスポイントとしても利用できるようになる。例えば、光ファイバー回線やADSLなどを収容しているブロードバンドルーターに有線LANでクレードルを接続することで、この有線LANに対する無線LANアクセスポイントとしてWM3800Rを利用できる。有線LANのアクセスポイントとして使うか、WiMAXルーターとして使うかは、クレードルのスイッチで切り替えて使い分ける。