NECとNEC台湾は2013年1月28日、台湾通信最大手の中華電信から、台湾領内で台湾島と離島とを結ぶ海底光ケーブル敷設プロジェクトを受注したと発表した。NECと住友電気工業の合弁企業であるOCC海底システム事業所(北九州市)で製造した光ケーブルを、台湾海峡の海底に敷設し、中国本土に近い台湾領の離島との間を結ぶ。総距離は約510キロメートルで、工期は約13カ月の予定。
ケーブルを敷設するのは、(1)台湾島北部の桃園と、中国本土に近い馬祖を結ぶ区間と、(2)台湾島南部の台南から澎湖を経由して、中国本土に近い金門を結ぶ区間の2つ(図)。中華電信は、サービスエリア内の通信容量の増大させ、経済活動の活発化に対応する。陸上側の局舎設備は他企業が納入することになっており、実際の通信速度は局舎設備の仕様に依存する。
NECは通信事業者向け海底光ケーブル市場で世界上位。特にアジア・太平洋地域に強く、2000年にも台湾海峡横断海底ケーブルを納入した実績がある。ケーブルの増速に向けた研究開発も進めている。(関連記事:NECが1テラビットで5400キロの長距離リアルタイム通信に成功、世界初)
[NECの発表資料]