日本ヒューレット・パッカード（HP）は2013年1月24日、パソコンの春モデルを発表した。新製品は、個人向けノートパソコンが9機種とデスクトップパソコンが9機種である。目玉となるのは、新シリーズとして投入される、15.6型液晶搭載スタンダードノート「Pavilion Ultrabook 15-b100」。既存のラインアップについては、最新のCPUを搭載しメモリーなどを増量することで、処理性能を高める。タッチパネル液晶を搭載した製品の廉価版も投入する。
Pavilion Ultrabook 15-b100は、15.6型の液晶ディスプレイを搭載するノートパソコン（写真1）。インテルが提唱する薄型ノートパソコンのジャンル「Ultrabook」に該当する製品だ。日本HPでは、ユーザーが居間や寝室など、自宅のさまざまな場所にパソコンを持ち運んで使用する「ホーム・モバイル」を想定している。エントリークラスのPavilionシリーズらしく、手ごろな値段で提供する。
OSはWindows 8を採用する。CPUはCore i5-3337U（1.8GHz）、メモリーは4GBで、ハードディスク（HDD）は500GB。別途32GBのSSDを搭載し、起動時間を短くする「SSDアシスト・ハードドライブ」という機能を備える。本体の厚さは約21mmで、重さが2.1kg、バッテリー駆動時間は約5時間。Ultrabookのジャンルの製品はバッテリーが着脱不可能であることが多いが、本製品は着脱可能。オプションで予備バッテリーを購入しておけば、駆動時間はさらに伸びる。直販価格は5万9850円からで、1月24日の午後に販売を開始する。
そのほかのノートパソコンは、既存製品に新モデルを追加する製品と、旧モデルをベースに機能を強化する製品がある。
新モデルとして追加されるのは、タッチパネルを搭載した安価なUltrabook「ENVY TouchSmart Ultrabook 4-1200 スタンダードモデル」（写真2）。14型のタッチ対応液晶ディスプレイを備え、CPUがCore i3で、4GBのメモリーを搭載する。実勢価格は約9万5000円。同社はこれまでCPUにCore i5を搭載したモデルを実勢約10万円で販売していたが、これに本製品を加え、2月下旬に販売を開始する。
旧モデルから機能を強化するのは、「ENVY Ultrabook 6-1200」。15.6型液晶のUltrabookで、CPUにCore i7を搭載する。グラフィックスチップにはAMD Radeon HD 8750Mを採用し、液晶はフルHD表示となる（写真3）。実勢価格は約13万円で2月下旬に発売する。「ENVY Ultrabook 4-1200」は、CPUにCore i5-3337U（1.8GHz）、メモリーは8GBを搭載する。直販価格は8万9880円からで2月上旬に販売を開始する。
デスクトップパソコンの9機種については、新型CPUの搭載やメモリーの増量などの強化が中心となる。
また、Windows 8を初めて利用するユーザーを想定したサポート付き製品を「安心おまかせモデル」として販売する。デスクトップで2製品、ノートパソコンで3製品を用意。ガイドブック「速攻！図解HPパソコン」と、電話などで不具合や周辺機器関連の疑問解決を支援する「HPなんでも相談サービス」、オンサイトで30分間Windows 8の操作法などを教える「Windows 8訪問レッスン」が付属する。
このほか、新デザインを採用した23型と21.5型の液晶ディスプレイも発表した。23型の「HP 23fi」と21.5型の「同 22fi」は、視野角が広いIPSパネルを搭載し、フルHD表示が可能な製品（写真4）。液晶パネルの枠に当たる「ベゼル」と呼ばれる部分の幅が小さいことが特徴だ。直販価格は23fiが2万4990円、22fiが1万9950円で、1月24日午後に販売を開始する。
「HP 2311x」「同 2211x」は、外光の反射を抑えた非光沢ディスプレイを備える。直販価格は2311xが2万2890円、2211xは1万7850円。こちらも1月24日午後の発売である。
