写真1●MFTサーバーにアクセスするクライアント機能(Javaアプレット)
写真1●MFTサーバーにアクセスするクライアント機能(Javaアプレット)
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写真2●MFTサーバーにアクセスするクライアント機能(Outlookプラグイン)
写真2●MFTサーバーにアクセスするクライアント機能(Outlookプラグイン)
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 マクニカネットワークスは2013年1月22日、UDPベースの高速ファイル転送ソフト「OpenText Managed File Transfer」(MFT)を発表した。UDPを使うので、遠距離通信においてTCPベースのプロトコル(FTP/HTTP)よりも高速にファイルを転送できる。2月18日に販売開始する。開発会社はカナダのオープン・テキスト(旧ハミングバード)。

 TCPを使わないことで主に遠距離での通信を高速化したファイル転送ソフト。回線品質の悪い環境向けには、ファイル転送を自動で中断/再開する機能も備える。また、ファイル破損時には、ファイル全体ではなく破損パケットだけを再送する仕組みも提供する。転送経路は暗号化する。

 サーバーソフト(MFTサーバー本体)を仲介してファイルを非同期でやり取りする。送信者は、送信したいファイルをMFTサーバーにUDPでアップロードする。受信者は、MFTサーバーからUDPでダウンロードする。送信者はファイル登録時に受信者のメールアドレスを指定する。受信者は、メールに記された認証ページにWebでアクセスすることでダウンロードできるようになる。

 MFTサーバーとUDPでやり取りするクライアントソフトの形態は二つある。一つはWebブラウザー上で動作するJavaアプレット(写真1)。もう一つはOutlook 2007/2010に組み込むプラグイン(写真2)である。いずれの場合も、送信時には転送したいファイル本体と、受信者に通知するメールテキストを登録する。クライアントからUDPで接続するMFTサーバーのアドレスは、あらかじめクライアントの内部に設定されている。

 利用するUDPのポート番号は標準で3000番だが、変更することも可能。また、セキュリティポリシーなどの都合でファイルのダウンロード時にUDPを使えない企業に対する策として、TCP(HTTP/HTTPS)でもダウンロードできるようにしている。この場合はデータを圧縮して転送する。